日本相撲協会の尾車事業部長(元大関・琴風)は29日、東京・両国国技館の土俵に使っている粘土質の荒木田土を今後は地方場所でも使用することを明かした。

 これまで地方場所は各地域の土を使って土俵をつくっていたが、7月の名古屋場所では土俵の一部が崩れて見栄えが悪くなり、押し相撲の力士を中心に「滑る」との指摘もあった。これを受けて、同協会で協議し、今年11月の九州場所から国技館と同じ土の使用を決めた。

 荒木田土の採取場所は千葉県我孫子市で始まり、07年5月から15年1月まで栃木県、現在は埼玉県川越市となっている。地方場所を開催する時には土俵に必要な土45トンを埼玉から運ぶことになる。

 この日の力士会後、尾車事業部長は「ケガもするし、回避してあげないといけない。一番大事な舞台だから」とし、力士には「二度と“滑った”と言うなよ」と土俵を言い訳にしないよう訴えた。力士会長の横綱・日馬富士は「足が滑らなくなればケガもなくなる。自分の動きができればいい相撲も取れる」と歓迎した。