「フィンテック」って結局、何?

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 金融界は、ここ数年、フィンテック(FinanceとTechnologyを合成させた造語)の話題で持ちきりである。そして、ここに来て日本でもいくつかのフィンテック系ベンチャーが軌道に乗り始め、銀行界もようやく本格的に取り組みを開始している。本稿では、今なぜフィンテックが重要なのか、それが我々の暮らしや産業をどのように変えてくれるのかについて簡単にまとめてみたい。なお、フィンテックについては、取り上げる側面次第では際限なく議論が拡散してしまうので、本稿では、筆者が東京都側で事務局を務める「国際金融都市・東京のあり方懇談会」において日本銀行決済機構局長である山岡浩巳氏が提示した資料を敷衍する形で議論を展開することとする。

フィンテックが
勃興した背景事情

 フィンテックがここ10年間で爆発的にもてはやされるようになった背景には、金融分野以外でのソフト・ハード両面での技術革新がある。すなわち、ビットコインを生んだブロックチェーン技術の登場、AIやビッグデータ分析技術の進展、そして07年のiPhone誕生を契機とするスマートフォンの普及などである。

 ブロックチェーンは、従来の集中管理型のデータベースではなく、多数のコンピュータ端末で構成されるネットワークだけを用い、データの改ざんを防止する技術を組み込んだデータの束(ブロック)の連なりによってデータベースを構築する。

 したがって、従来のデータベースと異なり、24時間停止せず、改ざんが不可能であるという特徴を持つ。これまでのブロックチェーン技術は、ビットコインなど仮想通貨分野がハイライトされてきたが、上記特徴を生かすことにより、例えば不動産の登記とか証券取引システム等々、社会の様々な分野のシステムを根本的に変える可能性を持つ。

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