マリア・シャラポワ【写真:Getty Images】

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全米OP1回戦、第3セット突入前に「バスルーム・ブレイク」を申請

 女子テニスの元世界ランキング1位のマリア・シャラポワ(ロシア)は、全米オープン1回戦で優勝候補の一角であるシモナ・ハレプ(ルーマニア)を6-4、4-6、6-3とフルセットの末に下した。禁止薬物使用で1年間3か月の出場停止処分を受けていた「妖精」は、グランドスラム復帰戦で“涙の勝利”を飾ったが、一方で試合中のスポーツマンシップ欠如を指摘する声が浮上している。

「マリア・シャラポワがグランドスラム復帰戦でスポーツマンシップの面で批判される」と特集したのは、オーストラリアの総合ニュースサイト「ニュース・ドットコム.au」だった。

 フルセットの死闘を制したシャラポワだが、第2セットを4-6で失った後に「バスルーム・ブレイク(トイレ休憩)」を取った。しかし、同サイトは「ハレプの勢いを削ぐための欺瞞の行動」と厳しい表現を用いて報じている。

 記事によれば、シャラポワが6分間コートを去る中、コートで一人待機していなければならなかったハレプはサービスの練習を行っていたという。試合中のバスルーム・ブレイクは選手の権利として認められているが、ハレプが逆転の機運を高めた局面での中断となっただけに、SNS上でも批判の声が高まっているようだ。

各分野から怒りの声「品格ゼロ」「不誠実さと無縁とは思えない」

「彼女がいつものように品格ゼロのバスルーム・ブレイクをするかどうか見てみよう。そして、本当に彼女は品格ゼロのバスルーム・ブレイクを行った」

「シャラポワはハレプのリズムを壊すためにバスルームを使った。一度インチキしたら、いつもインチキだ。ダーティな作戦だ」

「マリア・シャラポワはロッカールームに逃げ帰り、予定外の中断を経て、すごくフレッシュな様子に見える」

「シャラポワのこんなスポーツマンシップに我慢できない。不誠実さと無縁のところでやっているとは思えない。そうでしょ?」

 記事では、解説者、ジャーナリスト、メディア編集長、ラジオパーソナリティ、タレントなど各分野からツイッターで発せられたシャラポワへの“怒りの声”を紹介している。ハレプは敗戦後、「彼女はいつもそうするの。想定内だわ」と語ったという。

 2016年の全豪オープンでのドーピング検査で陽性となり、出場停止処分を受けたシャラポワの復帰には賛否両論がある。「妖精二世」の異名を取るウージニー・ブシャール(カナダ)は「私はそれ(シャラポワの復帰)が正しいことだとは思わない。彼女はペテン師よ。どの分野のスポーツでもペテン師はそのスポーツを2度とすべきではないと思います。正しいやり方で、真摯にプレーしている他の選手にとって、公正ではありません」と痛烈に批判。一部では永久追放を求める声も出ていた。

 世界ランク2位の難敵を撃破し、2006年大会以来の全米オープン優勝に大きな一歩を踏み出したシャラポワだが、テニス界の信頼を完全に取り戻すにはまだ時間がかかりそうだ。