@AUTOCAR

写真拡大 (全18枚)

英国シルバーストン・サーキットで開催されたAUTOCAR Awards 2017のセレモニー。アストン マーティンDB11は、“アストンの運命を変えた” モデルとして表彰された。

そんなクルマが日本で発売されているのだから、試さずにはいられない。

text:Motohiro Yamazaki(山崎元裕) photo:Hidenori Hanamura(花村英典)
車両協力:アストン マーティン東京 

Game Changers賞 DB11試乗

先日、AUTOCARが発表した「The AUTOCAR Awards 2017」で、アストン マーティンDB11が、「Game Changers」賞を受賞した。Game Changerとは、自動車という工業製品においては、新しいコンセプトやエンジニアリングによって、それまでの常識や価値観というものを、一気に覆してしまう可能性を持つモデル、と解釈することができるのだろうか。


2013年に創立100周年を迎え、アンディ・パーマーCEOのもと、現在は次なる100年に向けた「セカンドセンチュリー・プラン」を進行中のアストン マーティン。Game Changerという言葉は、見事なまでに新時代のアストン マーティンを表現している。


DB11は、このセカンドセンチュリー・プランにおけるファーストプロダクトとして誕生したモデルだ。2003年からの長きにわたって生産が続けられてきた、DB9の後継車として開発されたDB11にとって、DB9は偉大なる存在であると同時に、斬新なデザインやエンジニアリングによって、自らそれを超越してみせなければならない存在でもあった。これまでのアストン マーティン、あるいはハイエンドGTの常識や価値観を覆すために。
 

運命の「ファーストプロダクション」

DB11で、まずGame Changerとしての可能性を感じるのは、やはりそのダイナミックで流麗なエクステリアデザインだろう。伝統的なロングノーズ・スタイルを継承しつつも、シャープなラインが描き出す造形は、より力強く、そして瞬時に卓越したエアロダイナミクスに対しての期待感を高めてくれる。


DB11のデザインにおいて主導的な役割を果たしたマレク・ライヒマンは、デザインのプロセスにおいては、これまでのアストン マーティンとの差別化を特に意識したと過去に語ってくれた。より機能的に、そして現代的な姿へと変化したインテリアと同様に、アストン マーティンのデザインは、確実に新しい時代を迎えたという印象を強く受ける。


この美しいボディに包み込まれるDB11の核となるのは、前作DB9で確立されたアルミニウム製プラットフォームだが、その製法はアウターパネルとの接着方法などを含め、こちらも確かな進化を果たしている。アストン マーティンによれば、DB11のボディ剛性は、DB9比で15%ほど向上したという。

サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リアはマルチリンクのデザインで、ダンパーはステアリングともリンクして、「GT」、「スポーツ」、「スポーツプラス」という3つの制御モードを選択することが可能になった。

自然吸気からツインターボへ


そしてDB11に採用されたメカニズムで、最も大きなトピックスといえば、それはアストン マーティンによって新開発された、5.2ℓ仕様のV型12気筒ツインターボエンジンだろう。 

ツインターボV12 DB11の一手

608psの最高出力、そして71.3kg-mの最大トルクは実に魅力的な数字だが、実際の走りでは、自然吸気エンジンのそれにも近い、上質感のあるパワーフィールが味わえる。


8速ATをデファレンシャルとともにリアに配置するトランスアクスル方式を採用し、51:49というGTとしては理想的な重量配分を実現。ドライバーはパワーユニットでも、シャシーと同じく3つの制御モードを選択できるが、市街地ではやはり、シャシー、パワーユニットともにGTモードを選択するのがベストだ。DB11はあくまでも、GTのハイエンドというものを再定義するために生まれたニューモデルなのだという事実を、カスタマーはその走りから瞬時に理解するに違いない。

DB11の今後 モデルバリエーションは?


DB11のラインナップには、メルセデス-AMGとの提携によるV8モデルや、オープン仕様のヴォランテなど、さまざまなニューモデルが追加されていくことになる。そして将来このDB11が、その後継に市場を譲った時、我々はGame ChangerとしてDB11が果たした役割を、改めて知ることになるのだろう。

DB11によって幕を開けたアストン マーティンのセカンド・センチュリーは、これからさらに刺激的なものになりそうだ。

Aston Martin DB11
●価格:24,284,900円 ●全長x全幅x全高:4739x1940x1279mm ●車両重量:1770kg ●エンジン:5204ccV12ツインターボ ●最高出力:608ps ●最大トルク:71.3kg-m ●ギアボックス:8速オートマティック ●乗車定員:4名

 

アストンの運命を握る、もうひとつのモデル「ラピードS」

そのアストン マーティンの次の100年を語るうえで欠かせない、もう一つの顔。4ドアサルーンの「ラピードS」にも触れておこう。
 

ラピードSシャドーエディション登場

誰もが一瞬で魅了される美しいデザインと圧倒的なパフォーマンス。それを4ドアサルーンのスタイルで実現したラピードも、もしかするとGame Changerの称号に相応しい、きわめて野心的なモデルといえるのかもしれない。ここで紹介するのは、そのラピードをより高性能に、そしてラグジュアリーに進化させたラピードSがベースとなる「シャドーエディション」だ。

“光の芸” と呼びたくなるほど美しいソレントシルバーの外装色。ラピードSに新たな表情を与えている。

 
フロントに搭載されるエンジンは、573psの最高出力を発揮する6ℓ仕様のV型12気筒。これに最新世代の8速AT=タッチトロニック3を組み合わせるのが、パワーユニットの構成になる。

シャドーエディションというGame Changer

試乗車はサハラタンのインテリアテーマ。これ以外にもダークナイトがシャドーエディションには用意されている。

 
シャドーエディションでは、ウルトラマリンブラック、もしくはソレントシルバーのエクステリアカラーや、ダークナイト、またはサハラタンのインテリアテーマなどを、カスタマーの好みによってチョイスすることが可能。スポーツエグゾーストや3モードのアダプティブダンピングも装備される。

世界で最も美しい4ドアスポーツには、シャドーエディションでさらなる付加価値が備わった。

Aston Martin Rapide S Shadow Edition
●価格:25,534,983円 ●全長x全幅x全高:5019x1929x1360mm ●車両重量:1990kg ●エンジン:5935ccV12 ●最高出力:573ps ●最大トルク:64.2kg-m ●ギアボックス:8速オートマティック ●乗車定員:4名

 
https://db11.astonmartin.com/ja
http://www.astonmartin.com/ja/cars/rapide-s