2015年に行われた離散家族再会行事(資料写真)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の統一・外交分野の来年度(1〜12月)予算案は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先月ドイツで発表した対北朝鮮対話路線の「ベルリン構想」と、国民と意思疎通する外交の実現に焦点を合わせている。

 統一分野では朝鮮戦争などで生き別れになった離散家族の再会行事の予算が3回分に拡大され、北朝鮮との経済協力政策である「朝鮮半島新経済地図」構想の関連予算が約2500億ウォン(約241億円)規模で編成された。外交分野は国民との意思疎通のための「国民外交センター」設置と在外国民の安全向上に予算を集中させた。

◇離散家族再会予算を3回分に拡大 

 来年度の統一分野の予算案は1兆3092億ウォンで、今年の1兆2355億ウォンから5.9%増えた。このうち1兆462億ウォンが南北協力基金だ。

 統一分野の予算案では、3回分と大幅に増加した離散家族再会行事の予算が目を引く。

 離散家族が年々高齢化している現実を反映し、今年34億ウォンだった再会行事の支援予算を、3回分の行事に必要な84億ウォンに大きく増やした。離散家族の再会が本格化した2000年以降、再会行事が最も多く開かれた2003年の3回が基準となった。

 今年は2億ウォンだった離散家族の遺伝子検査予算も、11億ウォンに増やした。親子関係だけでなく兄弟、姉妹関係まで確認できるよう、追加検査を支援する。

 離散家族支援分野だけで計59億ウォンが増額されたことになる。

 経済協力基盤の事業予算も、朝鮮半島新経済地図構想を支えるため今年の1389億ウォンから来年は2480億ウォンに大きく増やす。現在は南北関係が冷え込んでおり、新経済地図構想を本格的に推進することはできないが、ソウルと北朝鮮・元山をつなぐ京元線の北朝鮮側区間の工事・設計など鉄道・道路のインフラ構築、経済協力再開に備えた事前調査などに予算が投入される。

 開城工業団地の支援と北朝鮮との社会文化交流支援には、それぞれ今年より10%ずつ減額した312億ウォンと129億ウォンが割り当てられた。南北関係が冷え込んだことにより事業評価で「不十分」とされ、一括で10%減額されたと統一部は説明した。

 脱北者(北朝鮮脱出住民)の住居支援金を現行の1300万ウォンから1600万ウォンに引き上げ、地域適応センターを23カ所からもう1カ所増やす予算も盛り込まれた。

 ◇外交政策で国民との意思疎通強化 在外韓国人の安全向上へ

 来年度の外交分野予算案は今年の3兆3305億ウォンから4.9%増えた3兆4962億ウォンが編成された。

 外交政策を巡る国民との意思疎通と在外国民の安全向上のための予算が拡大された。「国民と共にする外交」は、外交部の中核政策課題の一つだ。

 また、「国民外交」推進の基盤構築のために国民外交センター設立(15億ウォン)を推進する。センターは国民の意見を集め、参加を促すためのプラットフォームで、公聴会・学術会議の開催、世論調査の実施、市民団体との連携などの役割を担う。

 テロ・自然災害・事件事故から国民を守るための海外安全センターを新設(1億ウォン)し、在外国民保護の予算を104億ウォンから111億ウォンに拡大する。

 政府開発援助(ODA)予算は今年の2兆7458億ウォンから、来年度は2兆9595億ウォンに増額した。