不屈のGK川島、オーストラリア完封宣言 W杯出場へ「やりたいことをやらせず、抑え込む」

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難敵相手も「ポジティブに捉えれば内容が良いことも多い」

 日本代表GK川島永嗣(メス)は、28日の日本代表のトレーニングに合流すると調整メインのメニューを消化した。

 日本代表の守護神に返り咲いた男は、31日に迫ったロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオーストラリア戦に向け、「やりたいことをやらせず、抑え込む」と完封宣言している。

 川島は2014-15シーズン終了後に所属チームのない状態が続いたこともあり、15年6月のW杯アジア2次予選初戦のシンガポール戦(0-0)に先発した後は、GK西川周作(浦和)にポジションを明け渡していた。しかし、今年3月に行われた最終予選の大一番、敵地UAE戦でスタメンに返り咲くとファインセーブも見せて2-0の勝利に貢献。以来、守護神の地位を奪い返している。

 不屈の闘志を持つ男は、今季も所属するメスで開幕戦でスタメンに入らずリザーブチームでの出場となったが、第4節カーン戦(0-1)で初出場。自身も「開幕に出られなかった時点では、試合に出られないと思ったけど、より良い状態で来られた」とコンディション面に手応えを感じている。

 対戦相手のオーストラリアに、日本はW杯予選で未勝利だが、他の大会では勝利したことも少なくない。川島も「ポジティブに捉えれば勝っているし、内容が良いことも多い」と苦手意識のなさを話したが、「苦しめられているのは間違いない」と現実も見つめる。オーストラリアを難敵として認めつつ、この大一番で完封することを誓った。

「日本という国全体の意地を見せたい」

「アジアカップから準備してきて完成度に自信があるはず。フィジカルがあり、ビルドアップも良い。それでも、やりたいことをやらせず、抑え込む」

 バヒド・ハリルホジッチ監督はメンバー発表会見で、オーストラリアの完成度の高さに警戒感を隠さなかった。川島も相手チームが積み上げてきたものを認めているが、「この試合の意味は理解している。日本全体の期待はプレッシャーになるが、それを力に変えたい。日本という国全体の意地を見せたい」と、サッカーファミリー全体での総力戦を強調した。

 川島の出番が少なければ少ないほど勝利に近づくのは事実だ。それでも、数回は訪れるだろうピンチを川島が封殺することが、ロシア行きの切符をもぎ取る大きな力になる。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images