米テキサス州ヒューストンの仮設避難所に身を寄せた洪水の被災者ら(2017年8月28日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】大型ハリケーン「ハービー(Harvey)」が直撃した米南部テキサス(Texas)州にある同国第4の都市ヒューストン(Houston)とその周辺では28日、数百人規模の住民が冠水した街に取り残されている。ハービーは今後再上陸する可能性があり、救助隊員らはボートやトラック、ヘリコプターを出動させ、救出活動を急いだ。

 シルベスター・ターナー(Sylvester Turner)ヒューストン市長によると、これまでに被災者2000人以上が救出され避難所に搬送されており、その数はさらに増える見通し。

 緊急通報窓口に寄せられた電話は5万6000件を超えた。市当局者らは生命を脅かす大洪水に直面している住民らに対し、電話を切らず、必ず救助が来ると信じるよう呼び掛けている。

 ハービーは25日、カテゴリー4まで勢力を増してメキシコ湾岸(Gulf Coast)からテキサス州に上陸。沿岸の家屋や事業所を損壊させた後、内陸部に約340億立方メートルの雨を降らせた。気象専門家らは、この降水量は「前代未聞」だとしている。

 テキサス州の小川の多い低湿地帯と沿岸部の草原地帯はたちまち冠水したが、最大の被害が出たのは、水はけが悪い都市部だった。幹線道路は冠水し、通りという通りで家屋が次々と居住不可能となり、停電が発生、ダムからは水があふれた。

 米陸軍工兵隊(USACE)は28日、同隊が「1000年に1度の洪水」と呼ぶ水害の圧力にさらされているアディックスダム(Addicks Dam)とバーカーダム(Barker Dam)に出動。ヒューストン郊外一帯への大規模な被害を防ぐため、両ダムで段階的に放流を始めた。

 今回のハリケーンではすでに3人の死亡が確認されているが、死者数は今後増える可能性が高い。ハービーは上陸後に勢力を弱めて熱帯低気圧となったが、進路を変えた後、メキシコ湾岸にとどまって湿気を吸収し続けており、30日には再び上陸する恐れがあることから、事態の収束はまだ先になりそうだ。

 テキサス州がさらなる被害に備える中、大統領に就任して初めて大規模な自然災害に直面したドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は28日、隣接するルイジアナ(Louisiana)州での被害に備えて非常事態宣言を出し、連邦予算からの拠出を可能にした。大統領は29日に被災地入りする予定。
【翻訳編集】AFPBB News