対日本代表戦が9戦5発のケイヒル。37歳になったが気力・体力ともに衰えを知らない。(C)Getty Images

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 やるか、やられるかの大一番が迫る。8月31日のワールドカップ最終予選、日本代表vsオーストラリア代表。アジア王者のサッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)はすでに全メンバーが来日を果たし、決勝に向けた準備を着々と進めている。
 
 そんななか、母国の報道陣の前で一大決戦への意気込みを語る主力メンバーたち。豪メディアが描く青写真は「日本戦で1ポイント、そして最後のタイ戦で3ポイントを積み上げて予選突破」がもっぱらだが、当の選手たちはどんな想いで臨もうとしているのだろうか。
 
 まずはボックス・トゥ・ボックス型のMF、マッシモ・ルオンゴだ。
 
「コンフェデレーションズ・カップのチリ戦で、俺たちは途轍もなく大きな自信を掴んだ。誰も彼もがファイターで、世界のどこの国を相手にしても、もはやたじろぐことはない。アンジェ(ポステコグルー監督)は日本戦で1ポイントを狙うような野暮な戦い方はしないだろう。日本はきっと打って出てくる。そんなオープンな展開になれば俺たちのものだ。彼らを打ち負かす自信がある」
 
 続いてはディフェンス・リーダーのトレント・セインズバリー。彼もまた、「3ポイントはきっと獲れる」と豪語する。
 
「いまのチームは間違いなく、フィジカルでもメンタルでも日本より上を行っている。最終予選が始まってからずっと自信はあったけど、コンデフェレーションズ・カップの3試合を経てさらにそれは大きくなった。本大会に駒を進め、世界の強豪を撃破したい」
 
 左利きのチャンスメーカー、ジェームズ・トロイージは「日本は本当に素晴らしいチームだ」と称えつつ、「相手が強ければ強いほど燃えるのが俺たち。埼玉でも腰の引けた試合は絶対にしない」と宣言。かつてジェフ千葉でプレーしたMFマーク・ミリガンは「アンジェと歩んできた4年間が間違っていなかったことを証明するんだ。このビッグマッチでその真価をお見せしよう」と、こちらも余裕のコメントだ。
 
 そして、日本が何度も煮え湯を呑まされた“天敵”ティム・ケイヒルである。
 
「日本にアウェーで勝ったことがない? 過去のデータなんて興味ないね。それによって臆することもなければ、モチベーションを高めることもない。ただ目の前にある試合に全力を尽くすだけさ。俺自身いい準備をしてきたし、チームの状態もいい。かならずや3ポイントを獲って、ワールドカップ出場に王手をかける。(日本戦とタイ戦の)2試合がすごく待ち遠しいし、興奮が抑えられないよ」
 
 選手の多くがターニングポイントのように位置付けているのが、6月のコンフェデ・チリ戦(1-1の引き分け)におけるハイパフォーマンスだ。あのゲームで得た手応えは相当に大きかったのだろう。