日本代表DF槙野智章(浦和)は、勝てばW杯出場が決まるオーストラリア戦を3日後に控え、「期待とプレッシャーを楽しみに変えたい」とポジティブな気持ちで臨む考えを示した。

 昨年10月にメルボルンで行われたオーストラリアとのアウェー戦は1-1のドローだったが、この試合に槙野は左サイドバックとしてフル出場した。「アウェーということで守備的だった」という展開の中で存在感を発揮。屈強なフィジカルを持つ相手に対人戦で奮闘し、「最低限の勝ち点1」を持ち帰ることに貢献した。

 当時はDF長友佑都の途中離脱もあってチャンスをつかんだ槙野だったが、その原因はトレーニング中に2人が接触し、長友が頭を強く打ったことによる脳震盪のためだった。これには複雑な思いもあったようで、合宿2日目となった28日の練習後には「前回は自分が長友さんを脳震盪にさせてしまったので、今回は味方をケガさせないようにしなきゃいけないんですけど……」と苦笑いを見せる一幕もあった。

 そんな長友は、今回もコンディションが心配されている。直近のリーグ戦は左太腿裏の違和感を訴え、途中交代。合流初日となったこの日の練習も大事を取って一部別メニューで調整した。またしてもオーストラリア戦で出番が回ってくる可能性もある槙野は「前回からシステムもメンバーも変わっている。戦い方も変わってくるはず」と過去の経験に頼らず、「しっかりとホームでW杯出場を決めたい」と勝利だけを目指すつもりだ。

 大一番を前に「日本国民が注目している試合。選手としてこういう機会はなかなかない」とモチベーションは最高潮。さらに「国内組から新しいヒーローが出てくることは日本サッカーを盛り上げることにつながる。慣れ親しんだ埼玉スタジアムでやれるのもうれしい」と、Jリーグ、そして浦和のプライドも背負って戦う覚悟だ。

「これまで(W杯予選でオーストラリアに)勝ったことがないとか、いろんなネガティブな結果が出ている。それをこのホームゲームで良い結果に変えたい」。ロシアW杯に王手がかかったオーストラリア戦で、日本の誇るムードメーカーが悪い歴史を吹き飛ばす。

(取材・文 竹内達也)


●ロシアW杯アジア最終予選特集

●ロシアW杯各大陸予選一覧