パチューカ移籍後初の代表合宿となった日本代表FW本田圭佑はこれまでの欧州ではなく、初めてメキシコから帰国した。欧州とは時差が真逆のメキシコ。時差ボケについて「まだ分からないけど、もちろん昼寝はしなかったし、うまく寝れればいいなと。寝れると思う」と強調。高地でもあるメキシコからの帰国に「逆(標高の低いところから高いところへ移動したとき)は(空気の違いを)感じるけど、良くなったときはあまり……。まだ練習も普通にやっていないし、今日の感じでは分からない」と率直に話した。

 パチューカではケガで出遅れたが、22日のベラクルス戦に途中出場し、メキシコデビューを果たすと、いきなりミドルシューで初ゴールを決めた。25日のティフェナ戦も途中出場。ハリルホジッチ監督は24日のメンバー発表会見で「たくさんのゲームをプレーしてきたわけではない。直接見て、どういった状態なのかをチェックし、どういう役割を与えるか考えたい」と慎重に語り、他にも故障を抱える選手がいることも踏まえ、計27人を招集した。

「僕は11人の招集でも入るつもり」と“本田節”を炸裂させた背番号4は「監督が(自分は)万全の状態ではないと判断している中、みなさんの前で『練習で見てみたい』というコメントもしている。そこである程度見せないとピッチには立てないし、もちろん立ちたい」と、スタメン奪取に意欲を見せた。

 オーストラリア戦に勝てば6大会連続6回目のW杯出場が決まるが、引き分け以下の場合、9月5日のサウジアラビア戦に持ち越しとなり、サウジアラビアにも勝てなかった場合はプレーオフに回る3位に転落する可能性もある。運命の大一番を前に「こういう大事な試合ではチームが強気に行けるかが求められる。慎重さより強気。そこがテーマだと思う」と言い切った。

「もう少し説明すると、相手どうこうではないということ。チームのテーマとしてそこが大事。もちろん、チームにはいろんな意志が存在している。強気で同じベクトルを向くことは簡単ではない」

 オーストラリアには過去のW杯予選で5分2敗と、いまだ勝ったことがない。南アフリカW杯予選ではホームで0-0、アウェーで1-2、ブラジルW杯予選ではホーム、アウェーともに1-1、今予選でも昨年10月11日にアウェーで対戦し、1-1の引き分けだった。当時は4バックだったオーストラリアも現在は3バックを採用。6月のコンフェデレーションズ杯ではW杯王者のドイツと2-3の接戦を演じ、南米王者のチリとは1-1で引き分けた。

 4年前のブラジルW杯アジア最終予選ではホームのオーストラリア戦で後半アディショナルタイムに本田が同点PKを決め、W杯出場を決めた。それでも「4年前とは状況が異なる」と、近年、ポゼッションも織り交ぜながら進化するアジアのライバルへ最大の注意を払う。「いい相手であることは間違いない。この2年ぐらいの結果がそれを示している」。そう警戒したうえで、「でも完璧なチームはない。そこを突くイメージは頭の中にある」と不敵に言い放った。

(取材・文 西山紘平)


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