効果があるかわからないけど、とりあえず試しているという方も多いはず。あらためて、エアコンの節電について確認していきましょう。

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ご家庭では、「設定温度を上げる・フィルターのお手入れをする」など、基本的な対策は既に実施されているかと思います。ここでは、よく聞かれる節電対策の疑問にお応えしつつ、さらに一歩進んだ節電対策についてご紹介したいと思います。夏の節電対策に取り入れてみて下さい。

Q:小まめに点け消しすると節電になる?

A:短時間での点け消しは節電にならない場合があります!

ムダな電力の消費は少しでも減らすという意味で、家電のスイッチを小まめに消すというのは、節電対策の定番です。しかし、エアコンの場合その限りではありません。実は、エアコンは立ち上がる時=起動時に大きな電力が必要になります。そのため、短時間でのON-OFFはかえって電力を消費してしまうことも!

例えば最新の省エネエアコンの場合、安定時の最小消費電力が200W以下。一方、起動時の最大消費電力は900W以上になります。結果、エアコンを消して再び起動電力を使うより、1時間程度なら点けたままの方が節電になるという現象が起こるのです。

もちろん、昼間の電源OFFはピークシフトには有効ですし、お使いのエアコン性能・外気温度・室内の温度など、諸々の条件によって消費電力は異なりますので一概には言えません。しかし、短時間での点け消しを繰り返すより、朝や帰宅時にエアコンを点ける時間を30分遅らせ、出かける時や寝る前に消す時間を30分早くするなど、使い始めと使い終わりで使用時間を短縮する方が節電には効果的ですので、ON-OFFのタイミングを上手に使い分けてみてください。

Q:扇風機やサーキュレーターを併用すると節電になる?

A:基本的には節電になりますが、使い方によっては効果がないことも……

扇風機を併用することで得られる効果は2つ! ひとつは、身体に直接風を当てることで涼を得て体感温度を下げること。その結果、エアコンの温度を1〜2℃上げることができ、節電につながります。

もうひとつは、空気を循環するサーキュレータとして使う方法。冷気は下に・暖気は上にたまるため、天井近くに設置されたエアコンは周囲の温度が高いと判断していつまでも冷やし続けてしまいがち。空気を循環することで室内の温度を一定にし、ムダな運転を省くことで節電につながります。
ここで、気をつけたいのがサーキュレーターとしての使い方。エアコンから吹き出す冷気を効果的に循環させる位置をいかに見つけるかが大きな鍵を握ります。

扇風機やサーキュレーターは「背面から空気を吸って前面に吹き出す」という構造をしっかり理解し、冷気をどの方向へ吹き出すのが効果的かを見極めましょう。またサーキュレーターは空気を循環させるため風量が大きいので、天井に向けて上下の空気を入れ替えるのも効果的です。

また、最新の高性能扇風機は消費電力が3W前後まで少なくなり非常に省エネですが、一般的な扇風機は30W前後、サーキュレーターだと50W前後とそれなりに電力を消費します。

例えば、空気清浄機の消費電力は弱で10W以下・中で30W前後とかなり省エネ。しかも室内の空気を循環するのが仕事なので、サーキュレーターとして使用するのは効果的と言えます。

また、最新の省エネエアコンなら送風20W以下と消費電力が少なくなっているので、扇風機より広範囲に風が届いて快適かもしれません。このように、それぞれの消費電力をしっかり把握して正しく使い分けるのが、賢い使い方と言えるでしょう。

Q:室外機に水を掛けると節電になる?

A:原理としては節電になりますが、家庭用ではしない方が○

商業ビルやオフィスビルでは、室外機に霧状の水を吹きかけることで節電をしているというニュースを耳にした人も多いと思います。確かに、真夏の炎天下では室外機の温度も相当高くなり、放熱効果が十分に現れず電力を余計に消費することがあります。そのため、水で室外機の温度を下げ放熱を促すことで、エネルギー効率が良くなり節電につながるのは事実です。

しかしこれは、大量の冷気を送っているビルなど業務用向きのシステムです。使用量が大きい業務用の場合、水を汲み上げて噴霧する電力を使ってもエアコンで削減できる電力の方が大きいため、節電効果が得られますが、家庭用のエアコンではそれほどの効果は期待できません。

さらに、下手に室外機に水を掛けることで故障の原因にもなりかねないので、しない方が得策と言えるでしょう。ちなみに、周囲に水をまいて空気の温度を下げるのは効果が得られますので、試してみて下さい。

Q:室外機は日が当らないように囲えばOK?

A:日を除けるだけでなく風通しも大事! 周囲の環境を見直しましょう。

室外機の周囲の環境全体を整えることが大事です。まず、室外機の温度が高くなると放熱が効率よくできなくなり効率が落ちます。そのため直射日光があたらないよう、日陰をつくるのは有効です。しかし、日陰をつくるためにギリギリで囲ってしまうのはNG。

室外機は背面から外気を吸って前面から高温の空気を吐き出しています。特に前から出る高温の空気をそのまま吸い込んでしまうと、消費電力は一気に上がってしまいますので、周囲の空気が対流する空間の確保が必須です。よしずや植物など、風通しの良いモノで日陰をつくるようにしましょう。

また、室外機も室内機と同様に、吸気・排気部分が目詰まりしているとムダな電力を消費します。屋外に置いてあるため、メッシュ部分はホコリやペットの毛などで目詰まりしていることが多々あります。特に背面は、ホコリがたまっていることに気が付きにくいので、定期的にチェックして取り除いておきましょう!
(文:戸井田 園子)