雑誌『暮らしのおへそ』で、数多くの女性の暮らしについて取材・執筆してきた、ライター兼編集者の一田憲子さん。自身も、東京の築50年の平屋で、こだわりの暮らしを送っています。友人知人、仕事関係の人など、来客も多いという一田さんのおもてなしは、さりげなく訪問客を楽しませる工夫がたくさん。ガラスやザルなど、夏ならではの質感を生かした、涼しいおもてなしの方法をうかがいました。

夏にぴったりの器の力を借りて、食卓を涼やかに演出

器が大好きという一田さん。材質や盛りつけを工夫し、目でも涼めるようにします。「なんてことない料理でも器の力を借りれば、よりおもてなしの気持ちが伝わります」。

●冷茶はアルミのトレーにのせて


部屋に迎えたら、まずは冷たいお茶を1杯。そんなときはひんやり感が伝わるようなアルミのトレーでサーブします。ちょっとレトロ感のあるこのトレーは古道具屋さんで見つけたもの。「コーヒーや紅茶は好みがあるので、だれでも飲める番茶を出すようにしています」。●氷をはったガラスの片口でビールを冷やす


大人数の食事をつくるときは、食材だけで冷蔵庫はパンパン。「ビールを入れる余地がなく、手持ちの大きなガラスの片口にたっぷり氷を入れて冷やすようになりました」。縁側に置くと見るからに涼しげ。「好きに取って飲めるとあり、ビール党はニンマリ」。●カトラリーでも夏らしさを演出


使いかけの箸をテーブルクロスに置くのは、汚れがつくのを気にしてしまうもの。お客さまに余計な気をつかわせないためにも、箸と箸置きは必ずセットにしています。

「夏なら竹の箸と、ガラスや葉の柄の豆皿を箸置き代わりにして組み合わせたりします」。●盛りつけに竹ザルを活用


シックな濃い色のザルに盛られているのは、ゴボウをたたいてくず粉をつけて揚げたもの。

「ざっくり加減が合ってるでしょ? ザルは風通しがいいから、揚げたてのおいしさも損なわれにくいんです」。添えたクレソンとホワイトセロリのさわやかなグリーンも映えます。●ほっこりおかずはガラスの大鉢に盛りつける


「煮物は“あったかメニュー”のイメージで夏の食卓には合わないかなって思いがちですが、ガラスの器に盛るとすんなりなじみます」。

大きな鉢に盛ったのは、新ジャガの煮物。ほかにヒジキや高野豆腐、カボチャなどの煮物もこの器でどーんと出すそうです。●つくりおきもガラス容器で保存


常備菜としてよくつくるピクルスも、しゃれたフタつきのガラス容器で保存してあれば、そのままおもてなし料理の一員として食卓に出せます。

「カラフルな野菜のピクルスがガラス越しに見えると、食卓が彩り豊かに。箸休めに食べるのにもちょうどいいんです」。

●教えてくれた人
【一田憲子さん】
編集者、ライター。夫と2人暮らし。女性誌で暮らし回りの取材やインタビューを手がけ、『暮らしのおへそ(私のカントリー別冊)』(主婦と生活社刊)の編集ディレクターも務める。著書に『ラクする台所 -毎日毎日ご飯を作る、8人の台所にまつわる物語』(マイナビ刊)など。「外の音、内の香」を更新中。