「私がしっかり確認しなかったのも悪いが……」とも語っていたミハイロビッチ監督。自身より年上で、現役時代はサンプドリア、ユベントスで活躍した“ポパイ”ロンバルドを臆することなく叱責するとは、さすが闘将だ(?)。 (C) Getty Images

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 激しい闘争心で知られるトリノのシニシャ・ミハイロビッチ監督が、現地時間8月27日に行なわれたセリエA第2節のサッスオーロ戦で、身内であるスタッフに激怒した。指示と異なる選手をベンチに下げてしまったからだ。

 
 欧州への切符を目標に開幕を迎えながら、敵地での初戦でボローニャと1-1で引き分けたトリノ。勝利必須で臨んだホーム初戦、チームは44分に均衡を破る。エースのアンドレア・ベロッティがバイシクルでスーパーゴールを叩き込んだ。
 
 そのまま1点リードで迎えた終盤、ミハイロビッチ監督はこの日2枚目のカードを切る。指示したのは、ジョエル・オビとアフリーエ・アクアーの交代。ところが、スタッフのアッティリオ・ロンバルドとルカ・カステッラッツィは指示を聞き違えたか、オビではなくトマス・リンコンを呼び戻してしまった。
 
 ミハイロビッチ監督がこのミスに気付いた時、アクアーはすでにピッチに入ってしまっており、修正は認められず。指揮官はリンコン、カステッラッツィ、そしてロンバルドを次々に突き飛ばし、怒りを露にした。
 
 ところが、この交代ミスは結果的に奏功する。84分にアデム・リャイッチのゴールでリードを広げたトリノは、88分に決定的な3点目を奪ったのだが、そのゴールを決めたのがオビだったからだ。スタッフの勘違いは、ケガの功名となったのである。
 
 それでも、ミハイロビッチ監督の怒りは収まらなかった。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、試合後の『スカイ・スポーツ』のインタビューで「試合は細部で決まることもある。交代を間違えるなど許されない」とコメント。突き飛ばしたことは謝罪したものの、スタッフを再度叱責した。
 
「ロッカールームで、ルカにもアッティリオにも謝った。それでも、彼らがミスをしたことは変わらない。オビが得点したからといって、それで良いということではないんだ」
 
 手を出してしまったという行為自体は、褒められることではない。だが、決して集中を切らしてはいけないというミハイロビッチ監督の教えは、チームに伝わったことだろう。次節の相手はベネベント。トリノは指揮官の教訓を活かし、油断せずに昇格組との一戦に臨めるだろうか。