JAL国際線のプレミアムエコノミーとエコノミークラスの機内食で、「新時代の若き料理人」たちが1年間にわたって“共演”します。また日本人以外の乗客も増えているJAL、同社の機内食では初めての「チャレンジ」も。

「RED U-35」ファイナリストの味がJAL機内で「共演」

 日本航空(JAL)の国際線機内食に、「新時代の若き料理人」たちによるメニューが登場することになりました。

「新時代の若き才能を発掘する日本最大級の料理人コンペティション」という「RED U-35(RYORININ's EMERGING DREAM)」。その歴代ファイナリストの若手シェフ監修による機内食が、2017年9月1日(金)から2018年8月31日(金)まで日本発のJAL国際線、中・長距離路線のプレミアムエコノミークラスとエコノミークラスで提供されます。

 内容は3か月ごとに変更され、このたび発表された若き料理人たちによる9月から11月までの「秋メニュー」では、ある新しい試みが行われます。選択肢に「和食」がないのです。2種類から料理を選ぶ日本発のプレミアムエコノミー・エコノミーに「和食」という選択肢が導入されて以降、それがなくなるのは初めてといいます。

 JALの担当者によると近年、日本人以外の乗客も増えており、半分以上が日本人以外という場合も。そうしたなか新メニューは、日本人のみならず、世界から訪日する人々に満足されるものを目指したとのこと。


JALの「若き料理人たちによる機内食」。右が「中華」で左が「洋食」(2017年8月28日、恵 知仁撮影)。

 秋メニューで用意されるのは「中華」と「洋食(フレンチ)」。JALの植木社長はチャレンジングだと思うとしつつ、「和食をラインナップしないのは今回が初めてですが、それだけ期待しているメニューで、お子さまからご年配の方まで、必ずやご満足いただける素晴らしい内容に仕上がっております」と話します。


JALの植木義晴社長。

「LA BETTOLA」の落合 務オーナーシェフ。

機内食を監修する「RED U-35」ファイナリストたち。

 また「RED U-35 2017」で審査員を務める東京・銀座のイタリア料理店「LA BETTOLA」の落合 務オーナーシェフは、若い料理人の、においなどをクリアして機内食で中華を提供する発想は素晴らしく、これからは旅先だけではなく、機内でもおいしい料理を楽しめる、そういう時期になってきたと話します。

 ちなみに「中華」を採用したことについて、このたび秋メニューの機内食を監修する「RED U-35 2016」グランプリ受賞者が「中華」のシェフであったことのほか、植木社長自身が中華料理好きであることも「忖度(そんたく)されたかもしれません(笑)」だそうです。

メインディッシュは「日本の中国料理」と「幸せな記憶になる洋食」

 秋メニューのメインディッシュ2種類のうち、「中華」は「RED U-35 2016」でグランプリを受賞した「szechwan restaurant 陳」(東京)の井上和豊シェフが監修。「洋食(フレンチ)」は、「RED U-35 2016」で岸朝子賞を受賞した「レストラン ブリーズヴェール」(ザ・プリンス パークタワー東京)の桂 有紀乃シェフが監修しました。

「マイルドエビチリ 翡翠ライス添え」

「中華」のメインディッシュは「マイルドエビチリ 翡翠ライス添え」。伝統のエビチリを食べやすくマイルドに仕上げたとのこと。監修した井上シェフは、伝統のある「日本の中国料理」を多くの人に召し上がっていただきたいという思いからエビチリを採用し、老若男女さまざまな人が食べる機内食で、辛みをどこまで抑えるかなどに試行錯誤したといいます。


「マイルドエビチリ 翡翠ライス添え」。

フィルムにはシェフの顔や名前、受賞歴が。

右が「中華」で左が「洋食」。

 またJALの担当者によると、どちらかというとパンチの効いたメニューながらも、できるだけシェフのコンセプトを生かしつつ、子どもやさまざまな国籍の人がおいしく食べられるようにしたそうです。

「ハンバーグ パプリカのケチャップ風ソース フェットチーネクリームソース」

「洋食(フレンチ)」は、誰もが好きなハンバーグに、赤パプリカを使った色鮮やかなオリジナルソースを合わせたといいます。


「ハンバーグ パプリカのケチャップ風ソース フェットチーネクリームソース」。




「いろいろな国、年代、目的のお客さまが集まる機内で、みんながハッピーになって、ただの『移動』ではなく『幸せな時間』という記憶になるよう、皆様が笑顔になるように、おいしいものを食べてもらうぞという気持ちで頑張りました。こだわりは全体のバランスです。全部食べたあとに重たくならず、『おいしかった』とあとで思ってもらえるように、砂糖の使い方を工夫するなど、体に負担がかからないようにしました」(桂 有紀乃シェフ)

 ちなみに、ハンバーグにはトマトソースがかかっているように見えますが、実は赤パプリカ。その色味を出すのに苦労したそうです。

サイドディッシュは3種類 メニューは3か月ごとに変更

 秋メニューのサイドディッシュは、以下の3種類です。

・よだれ鶏(井上シェフ監修)
・タコポテトサラダバーニャカウダーソース(桂シェフ監修)
・ココナッツのブラマンジェと南国風リンゴのコンポート(桂シェフ監修)


「よだれ鶏」。

「タコポテトサラダバーニャカウダーソース」。

「ココナッツのブラマンジェと南国風リンゴのコンポート」。

 また秋メニューののち、12月からの冬メニューは藤尾康浩シェフ(大阪「La Cime」)と成田陽平シェフ(京都「菊乃井本店」)、3月からの春メニューは酒井研野シェフ(京都「菊乃井本店」)と加山賢太シェフ(東京「Margotto e Baciare」)、6月からの夏メニューは井上シェフと成田シェフが監修します。

提供路線

 この「新時代の若き料理人」による「RED U-35」監修の機内食提供路線は以下の通りです。

●成田発
シカゴ、ダラス、ボストン、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンディエゴ、バンクーバー、フランクフルト、ヘルシンキ、パリ、モスクワ、シドニー、メルボルン、シンガポール、クアラルンプール、ジャカルタ、デリー、ハノイ、ホーチミンシティー、バンコク、マニラ行き

●羽田発
ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、パリ、シンガポール(JL037)、バンコク(JL031)行き

●中部発
バンコク行き

●関西発
ロサンゼルス行き

 JALと「RED U-35」は「今後も若さあふれる自由な発想でメニューを開発し、すべてのお客さまに常で新鮮で、感動いただける機内食をお届けできるようチャレンジしてまいります」としています。

【写真】JAL機内では「吉野家」も提供


JAL国際線のプレミアムエコノミー・エコノミーでは2017年9月1日から11月30日まで、2回目の食事として「AIR吉野家」が提供される(2017年8月28日、恵 知仁撮影)。