9場所ぶりの関脇復帰となった嘉風

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 大相撲秋場所の新番付で、嘉風(35=尾車部屋)は昨年春場所以来、9場所ぶりの関脇復帰となった。35歳5カ月での関脇昇進は戦後5位の高齢記録で、昭和以降に生まれた力士では最年長関脇となった。

 東京都江東区の尾車部屋での会見に臨んだ嘉風は「ここ最近の番付発表と変わらない心境」と淡々としていた。その理由について聞かれると「気持ち的に自分でも成長を感じる。メンタルトレーニングといえば分かりやすいが、自分と向き合い、どうすれば力が出るかを感じるようにして追い込んできた。そういうことに取り組んで、気持ちをコントロールできるようになった」と説明した。「勝ちたい」という気持ちが起爆剤となる力士もいるが、嘉風は逆だという。これまでは「勝てなかったらどうしよう」などとマイナス思考に陥りがちで、そのために本来の相撲を取りきれないことが多かった。「気持ちをコントロールできることで力が出る」というように、勝利に固執せず、いい相撲を取るということに集中できたことで、名古屋場所では1横綱2大関を破って勝ち越した。

 「周りのことで感情が上がったり下がったりしたい」というが、大関昇進だけは明確な目標に掲げている。年6場所となった1958年以降の最年長大関昇進は琴光喜の31歳3カ月。「最年長大関にはこだわっている。(自分が昇進したら)誰も抜けないだろうから」。自分をコントロールしながら、さらに上の番付を目指していく。