元SPEEDのメンバーだった今井絵理子参院議員との不倫疑惑で物議を醸した橋本健神戸市議(37)に新たな政務活動費の不正受給疑惑が浮上している問題。不正受給が疑われる元になった政治活動を伝えるチラシが架空だった可能性が濃厚になってきた。

不倫疑惑では「一線を越えていません」を強調していた橋本市議だが、番組が「議員としての一線を越えたのでは?」と疑惑を追った。

この新たな疑惑は、週刊新潮(8月31日号)が不倫疑惑に続いて報じたもの。

橋本市議が有権者に配る『ハシケン通信』という近況報告のチラシは実態がないのに、2010年から15年の間に不定期に1回5万部〜8万部を印刷し配ったとして、計8回分の経費720万5330円を政務活動費として議会事務局に請求し不正に受給していた疑い。

この報道を受け橋本市議は先週23日(2017年8月)、記者会見し「架空発注の件については否定させていただきます」と全面否定していた。

さらに「チラシはA印刷業者に印刷機がないのでデザインだけ依頼し、印刷はべつのB印刷業者に作ってもらった。それぞれ料金を支払い、その二つの料金を合計した領収書をA業者に作ってもらった」と主張していた。

ところがA業者はその日のうちに報道陣に「橋本市議の言う通りに実態のない請求書と領収書を書いて渡していた。事実と違うことを話していいのか不安になった」と、記者会見での橋本発言を否定する証言を行って、疑惑を裏付けるような事態に急展開した。

想定問答をメールで送る

さらに27日にA業者は代理人の弁護士を通じて、記者会見当日の朝に橋本市議から受け取った口裏合わせを求めるメールを公表した。それによると、A業者が「これからは正直に話そうと思う」と伝えたのに対し、橋本市議は「大丈夫です。僕が全面的に矢面に立ちます。僕が想定問答をつくるのでAさんはその通りに答えているだけでいいです」と、想定問答の文言を9通のメールに分けて送信してきたという。

その想定問答はこんな内容だった。

―印刷は本当に受注されていますか? 「はい」

―どのくらいの受注ですか? 「見てみないとわかりませんが年に1〜3回かと」

一方、印刷を請け負ったとされるB業者は以前、兵庫県内の別の市議会で自民党市議を務めていた印刷業者で、橋本市議とは同じ自民党員ということで7年来の付き合いという。

番組スタッフがこのB業者に取材したところ、こんな答えが返ってきた。「ハシケン通信の印刷を受注したが、どのくらい引き受けたが資料がない」。口裏合わせでは? に「全く潔白です」と否定した。

番組にゲスト出演した政治資金問題に詳しい日本大学大法学部の岩井奉信教授は「辞任で済む話ではない。犯罪の可能性が大きいですから。となると詐欺罪。オンブズマンの方々が告発の準備をしている話があるし、刑事事件になる可能性は高い」。

コメンテーターの住田裕子弁護士も「記者会見の前に準備をしていたとしたら口裏合わせとしか言いようがないですね」。

神戸市議会の自民党市議団は、疑惑を覆す明確な証拠について橋本市議から回答がないとして、28日にも代表者会議を開き党としても結論を出すという。