今年6月末までの国有企業の負債総額が約94兆元(約1544兆円)に達したと中国政府はこれほど発表した。写真は河北省唐山市の中国最大級の製鉄所 (Getty Images)

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 中国当局はこのほど、今年6月末までの国有企業の負債総額が約94兆元(約1544兆円)にのぼったと発表した。2013年2月末時点の51兆8500億元(約850兆円)と比べて81.5%増加した。

 中国メディアによると、財政部の最新統計では、6月末までの国有企業負債増額は前年同月比11.4%増の94兆1293億元に達した。

 国内外専門研究機関や学者の間で、新たな世界金融危機のきっかけになりかねないと中国の債務急増に強く警戒している。特に、債務全体の大半を占める国有企業の負債に注目が集まっている。

 国際決済銀行(BIS)によると、昨年6月末まで中国国有企業債務規模は、非金融部門(企業と家計など)債務全体の約70%を占めている。BISは中国当局のデレバレッジ(負債削減)への取り組みは主に国有企業債務に対するものだとの認識を示した。

 中国人民大学が今年初めに発表した研究報告は、国有企業負債は「従来銀行からの融資」「金融市場での債券発行」と「シャドーバンキングなどの与信」から構成されていると指摘した。

 一方、国際通貨基金(IMF)が今月15日に公表した最新年次審査報告で、中国経済は過度な銀行借入に依存しているため、公的部門と民間の債務規模が危険レベルに達したと警告した。IMFは、中国債務規模の急激な拡大により、新たな金融危機の発生を警戒している。

 IMFによると、中国の非金融部門債務が過去5年間で倍となった。また、非金融部門債務の対GDP率は16年末の235%だったが、22年になると約300%に達すると予測した。

 同基金は中国当局に対して、経済成長率の目標達成を優先させるより、危険レベルに達した債務の削減を速めに取り込んだほうがいいと忠告した。

(翻訳編集・張哲)