日本攻撃陣の前に立ちはだかる偉丈夫、デゲネク。好調マリノスの最終ラインを支えるモダンCBだ。(C)Getty Images

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 木曜日に迫ったワールドカップ最終予選、日本代表対オーストラリア代表の大一番。東京都内にはサッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)のメンバーが続々と集結しており、母国メディアの取材に応じている。
 
 なかでも人気があるのは、やはりチーム唯一のJリーガーであるミロシュ・デゲネクだ。横浜F・マリノスの堅守を支えるCBで、日本戦でも3バックの一角を担う可能性が高い。187センチの偉丈夫は『Herald Sun』紙のインタビューで日本国内の盛り上がりについて問われ、こう答えている。
 
「このゲームに賭ける意気込みは相当なもので、日本の代表チームにはかなりのプレッシャーが掛かっている。勝利以外は考えられないと期待しているね。勝てばワールドカップ出場が決まるんだ。もしそれができなければ、(最終節の)サウジアラビアでのアウェーゲームで勝たなきゃいけない。厳しいよね。だからホームで決めてくれと、強く願っている」
 
 一方で、「かならずしも現在の日本代表チームは大きな支持を得ていない。システムやコーチングスタッフに対して納得していないファンもいる」と明かし、「いろんな感情が入り乱れているようだ。いずれにせよ、当日の埼玉スタジアムは凄まじい熱狂に包まれるだろう」と結論付けた。
 
 さらに、日本のファンやメディアが想起するサッカルーズのイメージは、もう何年もアップデートされていないと不思議がる。
 
「この1か月くらい、毎日のように質問されたよ。『日本はオーストラリアの身体の強さと高さに対抗できるのか?』とか、『日本のフィジカルをどう思うか?』とか。違和感があったよ。いまだに我々のフットボールは、ロングボールを多用して、フィジカルを前面に押し出したものと考えられている。明らかな思い違いだし、もう何年も前からボールを丁寧に繋ぐスタイルを追求しているんだけど、あまり知られていない。(長身FWでターゲットだった)ジョシュ・ケネディはもういないんだ」
 
 そしてこう話して、不敵に笑った。
 
「でもそんなイメージが強く残っているからこそ、日本はオーストラリアを脅威に感じるのだろう。あの強さ、重さ、高さ、激しさは厄介だと。さて、どうなるか見てみよう」