ヒアリよりも危険!? 都市部にも生息する、凶暴性ナンバーワンの殺人バチ

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強烈な毒を持つヒアリが国内で相次いで目撃され、日本中がパニック。攻撃性が強く、海外では刺されたことによる死者まで報告されている。そんな、場合によっては死に至る危険な「殺人虫」の数々の生態と、いざというときの症状や対策法をリポートする

◆攻撃力、凶暴性ナンバーワン。今年は特に危険!

●オオスズメバチ
死因 アレルギー反応でアナフィラキシーショック
出没スポット 自然の多い場所。都会の公園にいる場合も
危険度 ★★★

「ヒアリ報道にばかり目が行きがちですが、古来、日本に生息しているオオスズメバチこそが、攻撃力、凶暴性ともにもっとも危険です」と語るのは群馬県立ぐんま昆虫の森の金杉隆雄氏だ。スズメバチといえば、国内でも毎年、複数の死亡事故が報告されるなどその危険性はよく知られている。

「自然の多い場所にしか生息していないのが唯一の救いですが、地中に巣を作るため、お年寄りが気づかずに踏んでしまうことが近年は多い。刺されると、他のハチとは比べものにならない痛みが走り、やはり毒により死亡するケースが年間20件ほどあります」

 さらに近年、今まで見られなかったある変化が起きている。ハチやヘビなど野外で出合う危険生物に関する著書を持つ西海太介氏は「あくまで可能性の話ですが、もしかしたら今年の夏はスズメバチに出くわしやすいかもしれない」と警鐘を鳴らす。

「科学的に実証されている話ではないため未知数ですが、猛暑によりオオスズメバチの活動が活発になるという説を唱える人もいます」

 危険なハチ代表ともいえるオオスズメバチだが、実は他にも危険なハチはいるという。

「キイロスズメバチはオオスズメバチの次に好戦的で、生ごみなども食べるため、都市部でも生息できる。おまけに排水溝や換気扇、公園のベンチなど、どこにでも巣を作れるので、いつ遭遇するかわからない。都心部に限っていえば、もっとも危険なハチといえます。また、コガタスズメバチは草取りや庭の手入れをしているときに、巣の存在に気づかずに揺らして刺されるケースが多いです」(同)

 我々の気づかないところで、ハチが思わぬ“ハニートラップ”を仕掛けているかもしれない。

<要注意の殺人バチ>

・キイロスズメバチ
なんでも食べるため、缶ジュースに付着した汁に寄ってくる場合もある

・コガタスズメバチ
人間の居住地付近に巣を作ることが多く、刺傷被害は非常に多い

・アシナガバチ
おとなしい性質だが、スズメバチに匹敵する猛毒を持つ。都市部にも出没

「キイロスズメバチは柱などにも巣を作る。ハチよりも巣自体に近づくのがもっとも危険」(金杉氏)

【金杉隆雄氏】
昆虫をテーマにした体験型教育施設「県立ぐんま昆虫の森」昆虫専門員。専門は蚊だが、それ以外のハチ、クモにも造詣が深い

【西海太介氏】
セルズ環境教育デザイン研究所代表。著書に『子どもにも教えたいハチ・ヘビ危険回避マニュアル』(ごきげんビジネス出版)

― [最凶殺人虫]図鑑 ―