猫とネズミは永遠の敵同士というのが常識だが、米国ニューヨークにある猫カフェ「Brooklyn Cat Cafe(ブルックリン・キャットカフェ」ではその常識が通用しない。

白血病の孤独な子猫

ブルックリン・キャットカフェは最近、子猫の遊び相手として2匹のネズミ「エミール」と「レミー」を雇い入れた。

「私たちはこの猫カフェを、里親を探すためのスペースとして始めました」と、経営者のアニー・レヴィンさんは言う。「常時20〜25匹の猫が店内にいて、里親はどんどん見つかっています」

2016年の5月に開店し、1年で300匹の猫が里親に貰われていったという。

そんな猫カフェに、「エボニー」という名の病気の子猫がやって来た。病気とは白血病で、猫の白血病は猫同士で伝染する可能性があり、他の猫と遊ばせるわけにいかない。隔離されたエボニーは、とても淋しい思いをすることになった。

孤独を癒したネズミの友だち

エボニーの孤独を癒すために、スタッフが試しに連れて来たのが、ネズミの「アイボリー」だった。猫と違いネズミには白血病の免疫があり、エボニーから感染することはない。

(孤独な子猫に友だちができた。ブルックリン・キャットカフェでエボニーとアイボリーに会える)

すると、この2匹の間に友情ともいえる親密さが芽生えたという。だがネズミのアイボリーは、今年2月に死んでしまった。

新しい仲間「エミール」と「レミー」

いなくなったアイボリーの代わりにカフェ経営者が新たに雇い入れた(?)のが、2匹のネズミ「エミール」と「レミー」だ。この2匹は今、白血病のエボニーだけでなく、他の猫たちとも仲良くしている。

「私たちはニュージャージー州にある小動物救済団体に助けを求めました」経営者のレヴィンさんはこう言う。

「すると、猫が近くにいる環境で育った2匹のネズミがいるとわかった。普通のネズミは猫を恐がりますが、その2匹は恐がらなかったんです。さっそく貰ってきて、猫カフェのスタッフになってもらいました」

猫の毛繕いを手伝うネズミ

猫にはそれぞれ個性があるように、ネズミのエミールとレミーにも個性があるとレヴィンさんは言う。

「どちらも、子猫たちととても仲良くしてます。レミーは友だちといった感じでじゃれ合って遊ぶのが好きで、同じ餌を一緒に食べたりしてますよ」

「エミールの方はまるで父親のような愛情を子猫たちに向けています。毛繕いを手伝ってやったり、淋しそうにしている子猫の傍に寄り添ってやったりしています」

(↑ネズミは噛み付いているのではなく、毛繕いをしてやっている)

ブルックリン・キャットカフェを訪れる客は、仲良しの猫とネズミを見て一様に驚き、その後、「素晴らしい(great)」という感想を漏らすそうだ。

「種の違いを越えた繋がりを見て、『人間だって皆が仲良しになれる』と皆さん思うからじゃないでしょうか」とレヴィンさんは言う。