『川嶋流「温活」で心とからだの万病を防ぐ』(川嶋朗/メトロポリタンプレス)

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 会社や電車では冷房がフル稼働の夏。しかしこの冷房、室内に入った瞬間は心地よいが、しばらくすると寒くて震え上がることがある。仕事でスーツ等を着ている人のためにも止めるわけにはいかないが、夏こそ冷える…そんな悩みを持つ人は少なくないだろう。

 そこで手にとっていただきたいのが本書『川嶋流「温活」で心とからだの万病を防ぐ』(川嶋朗/メトロポリタンプレス)。統合医療の第一人者であり血液循環を専門としてきた医師による、「冷え」の解消術。今すぐ使えてお金もほとんどかからない、医師やセラピストに頼らず自分でできる「温める活動(温活)」のコツが満載の一冊だ。

 からだの冷えはもちろん、冷えが原因の頭痛や肩こり、循環障害が関係するメタボリックシンドローム、糖尿病、胃潰瘍やがんに至るまで、まさに万病に対応できる「温活」。方法はいろいろ書かれているが、ここではきわめて簡単なものを紹介しよう。

■「体操&マッサージ」指組み

 左右の手指を交互に組む(第一関節より少し浅めに)。そのまま掌に卵を入れて軽く握るつもりで閉じる。そのまま1分以上キープ。

■「衣服とアイテム」腹巻き、スパッツ、靴下の重ね履き

 ポイントは上半身に薄く、下半身に厚く。熱をつくる筋肉の約70%は下半身にあるため、腰から下をしっかり温める。特に腰、お腹、太もも、足首は重要。ただし締め付けすぎて血流を悪くしないように。湯たんぽや蒸しタオルも効果的。

■「運動」ウォーキング

 最初は10分ほどから、徐々に時間を延ばして45分くらい歩くとよい。筋肉は運動さえすれば年齢にかかわらず増やすことが可能で、増えると自然に体温が上がる。ウォーキングには脂肪(低体温と循環障害を誘発)燃焼効果もあり、一石二鳥。

■「リラックス」入浴

 人間の身体では「体温+2度」の時にHSP(ヒートショックプロテイン:ダメージを負った細胞を修復する抗ストレスたんぱく質)が最も活性化する。38〜40度ほどのお湯にゆっくりつかろう。最近の研究で、皮膚を温めると脳のセロトニン系に影響が及び、孤独感が癒されるとの報告も。入浴は心とからだ両方の緊張をほぐし、健康に導く。

■「食事」体温以上のものを食べ、よく噛む

 暑いからといって冷たい物を摂りすぎるのはNG。温かいものを食べ、よく咀嚼しよう。暴飲暴食は消化管に血液が集中するため冷えのもと。色の濃い食材、根菜類はからだを温めるのでおすすめ。

 巻末には症状別の温活方法も紹介されていて参考になる。まずはどれか1つからでも始めては?

文=青柳寧子