残暑厳しき折、読者のみなさま、お元気でお過ごしでしょうか。私は相も変わらず、毎日、細々と仕事をこなし、ヨレヨレになりつつ家事をし、倒れそうになりながら犬の散歩をする日々が続いている。夕方になるとすっかり眠くなり、夕ご飯のしたくも少しいい加減になりあちである。

ありがたいことに、毎年夏は、野菜を頂く機会が増える。私が住む地域は家庭菜園をする人が多く、収穫の一部をわけて下さるのだ。そんなこんなで、野菜室だけは常に豊かな状態だ。この家庭菜園の野菜、すこし形は悪いのだけれど、とてもおいしい。ありがたいことである。先日もナスをたっぷり頂いたので、焼いたり炒めたり煮込んだり、色々やったものの、それでもいくから残ったので、そうだ! と思い出してフライにした。

ナスにパン粉をつけてフライにするだけなのだけれど、これがびっくりのおいしさなのだ。秘密は二つ。まずはパン粉。念入りにたっぷりつけるとカリカリしていい感じ。パン粉にパルメザンチーズを混ぜてもいい。油で揚げるときは、焦げやすいのであまり温度を高くせず、中火あたりでじっくり揚げる。パン粉に色が濃くつくように、ガリガリとした食感になるように、しっかりと揚げていく。そして二つ目は、ナスの切り方にある。しっかりとした大きさのスティック状に切るのだ。これでボリューム感が出るし、フライの形をきれいに保ってくれる。

これはバリエーションが効く料理で、ナスだけで寂しいなら、生ハムを巻いた状態でパン粉をつけてフライにしてもおいしい。大葉があまっていたら、一枚くるりと巻いたってそれだけでアクセントになる。パン粉に砕いたナッツを混ぜたり、カレー粉を少し加えたり、つまり、なんでもいいのだ。チャレンジ精神が大事。じっくりと揚げれば、中のナスはとろとろ、外側はガリガリに仕上がって、これが冷えたビールに合うのだ(お約束です)。

ソースはウスター、ケチャップ、サワークリームのあたりが合うけれど、塩でシンプルに食べても。うそだと思って是非一度チャレンジを。夏の定番になること間違いなし!

材料 (2人前)

ナス 1本

卵 1個

パン粉 適宜

パセリ 適宜

揚げ油 適宜

♦【村井さんちの田舎ごはん】まとめはこちらでチェック