W杯出場が懸かる大一番で日本代表に初招集された。15年5月の日本代表候補合宿には招集されていたFW杉本健勇だが、日本代表は初選出。31日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(埼玉)に出場すれば、当然、初キャップで、「日本代表はずっと目指してきた場所。この大一番で入ることができたので力になりたい」と意気込んだ。

 国内組を中心に12人で始動した27日の合宿初日。全員でのランニングを終えると、バヒド・ハリルホジッチ監督が杉本を呼び寄せ、約5分間、通訳をまじえて話し合った。「2年間追跡してきた」と、かねてより杉本に期待を寄せてきた元ストライカーの指揮官は、身体の向きなど身振り手振りをまじえて指導し、その中でも「ゴール前で勝負してくれ」と伝えたという。

 この日は戦術的な練習はなく、「守備のところをどうするかなど、戦術はこれから」と、短い時間で連係を深めていく必要がある。それでも「試合に出るときは一番前のポジションだと思うので、ゴール前での仕事が一番重要というか、求められているところ」と、今季リーグ戦で14回にわたって積み上げてきた“結果”へのこだわりは隠さない。

 対戦相手のオーストラリアは長身選手が並び、フィジカルに特長のあるチーム。それでも「球際が強いので、まずはそこで負けないようにしたい。横からのボールやクロスでチャンスをつくれると思う」と自信も見せ、「ゴール前での駆け引きは徐々にできるようになってきた」という自身の成長を国際舞台で見せつける構えだ。

 ハリルホジッチ監督はこれまでの会見でも繰り返し杉本の名前を挙げてきた。「前回の国内合宿に呼ばれてから監督がずっと自分の名前を出してくださっていた中で、それでもずっと選ばれなくて悔しい思いをしていた」。ハリルの“秘蔵っ子”ともいえる24歳の長身ストライカーは喜びも悔しさもすべてをオーストラリア戦にぶつけていく。

(取材・文 竹内達也)


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