胸を押さえ、叫び声をあげ、そしてピッチへと倒れ込んだ。金曜夕方の試合でロスタイムに、1点差へと詰め寄られたゴール直後にみせたキリアコス・パパドプロスの姿である。一体何がおこっていたのだろうか?

その時、相手FWジョン・コルドバは、ソーレンセンが決めたボールをいちはやくリスタートさせるため素早くボールを取ろうと駆け寄っていた。そしてパパドプロスの下を通り過ぎた際に、ギリシャ代表CBは距離があったにもかかわらず、突如として痛みに顔を歪めたのである。

この試合では主審のフェリックス・ブリヒ氏が、筋損傷により後半そうそうに交代を余儀なくされ、それ以降は第4審判員のソーレン・ストルク氏が主審を務めていた。しかしこの場面が背中ごしにおこっていた同氏は、最終的にビデオ判定審判員の判断を仰ぎ、パパドプロスに対してイエローカードを出している。

これに対してパパフドプロスは目を見開き驚きを顕にしたのだが、試合後にハンブルクのマルクス・ギズドル監督は「自分でわかるだろう。あんなプレーは我々は目にしたくなどない」と批判、

さらにTVで解説を行なっていたマティアス・ザマー氏も「愚かなことだ。ただ彼は基本的にファイターであり、得点が詰め寄られたときに時間稼ぎをしなくてはと熱くなっていたのだろう。そのためにはどんな機会だって使いたいと。ただあんなことは決していいことではないし、不必要なものだ」と語った。

ただそもそも、ビデオアシスタントは得点シーンや退場に関係するとき以外に、このような形で試合に介入することは許されることなのだろうか?だが今回については、その状況を把握できていなかった主審が、あくまでビデオアシスタントへその場面の確認を依頼したことから、今回の判断へと至ったのである。