VARによる判定に不満を示したブッフォン。はたして今後、その判定基準は改善されていくのだろうか? (C) Getty Images

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 今シーズンからセリエAで採用されているビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)により、開幕から2試合連続でPKを取られたユベントス。守護神ジャンルイジ・ブッフォンは不満を表している。
 
 カリアリとの開幕戦でセリエA史上初となるVARによるPKを取られたユーベ。その時は、ブッフォンのセーブで事なきを得た。だが、ユーベは現地時間8月26日のジェノア戦でも、VARでダニエレ・ルガーニがファウルを犯したと判定されPKを献上。今度はイタリア代表守護神も止めることができなかった。
 
 開始早々にもオウンゴールで失点していたユーベは、開始7分で2点のビハインドを背負う苦しい立ち上がりを強いられた。だがその後、パウロ・ディバラが1点を返すと、前半終了間際には逆にVARの恩恵を受ける。
 
 マリオ・マンジュキッチのシュートが相手のハンドを誘ったとの判定でPKを獲得。これをディバラが決めて追いつき、タイスコアで前半を終えた。
 
 最終的にディバラがハットトリックを達成し、ユーベは4-2と逆転で開幕2連勝を飾った。だが、試合後、ブッフォンは、「VARは気に入らない。使い方を間違えている」と苦言を呈した。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が、そのコメントを伝えている。
 
「もっと有益に、限定された使い方だと聞いていた。でも、これじゃ水球みたいだ。とても良くない。サッカーではすべての接触がPKなわけではないのだからね」
 
 明確な誤りが確認される場合のみ、VARを使うべきだと主張するブッフォンは、さらに頻繁に用いることで試合が何度も中断することにも異議を唱えたのだ。
 
 プレシーズンからVARに賛成の意を表し、カリアリ戦後も新たな技術導入を「大歓迎する」と話していたブッフォン。にも関わらず、わずか2試合で苦言を呈したのは、開幕から2戦連続でPKを取られたことへのフラストレーションが原因ではない。
 
 ブッフォンは、「ユーベはより攻撃をして勝利を手にするチームだ。だからこそ、僕は自分の首を絞めている」とコメント。「去年はPKを3本与えられたが、今年は55本ももらえるようになる」と、このままではユーベが有利になるはずだと主張したうえで、VARの使い方を是正すべきと訴えている。
 
「このやり方では主審の価値が分からない。VARを限定的に使えば、素晴らしい結果をもたらすだろうし、サッカーのためにもなるはずだ。でも、今のままじゃあ気に入らない」
 
 サポーターはブッフォンの意見をどう受け止めたのだろうか。イタリア『メディアセット』のアンケートでは、1237名のユーザーのうち、53%が「ブッフォンは正しい」と回答している。
 
 メディアセットによると、ユーベのマッシミリアーノ・アッレグリ監督は、やはり使い方を改善すべきとしつつ、「少し忍耐が必要。適応するための時間が必要だ」とも述べた。
 
 サッカーの歴史に新たな1ページを刻んだVARだが、早くも随所に問題や疑問点が生じつつある。ブッフォンたちの主張を受け、審判団がどう対応していくのかに注目したい。