ミニチュアピンシャーのしつけには性格を知ることが大切

ミニチュアピンシャーのしつけを行う上で,肝腎なのが「性格を知る」ことです。しつけの方法は全ての犬と共通するものもありますが,その犬種の性質によっては注意する点が幾つかあります。そのため,あらかじめその犬種ならではの性格を知っておくことで,適した方法でしつけができます。

ミニチュアピンシャーの性格

ミニチュアピンシャーは見た目のサイズとは違って,疲れを感じないかのような非常にタフな犬種です。いろいろなことから興味や関心を持てるものを探す,遊ぶことが好きな行動派です。勇猛果敢な上に,自らがどう行動するか考えて実行に移す賢さがあり,強情な一面も持ち併せています。

ミニチュアピンシャーの歴史とは

ドイツ原産のミニチュアピンシャーは,1500年頃から1700年頃の間に誕生したといわれており,外見的特徴が似通っているド―ベルマンよりも歴史ある犬種で,番犬やネズミなどを排除するため人と共存してきました。

本来は「イタリアングレーハウンド」や「ダックスフント」などを交えて生まれた中型犬ですが,1700年に突入してからどんどん小さくなり,現在のような小型犬へと変化しました。

しつけは,このようなミニチュアピンシャーならではの性質や歴史を知ることが,とても大切です。また,ミニチュアピンシャーは,飼い主には誠実さを持って向き合うために,「信用できる」と判断できれば従いますが,他人や他の動物に対して用心深い性格が顔を出します。そのため,いきなり咬(か)みついて相手の出方を見る行動を取るなど,繊細な性質から無駄吠(ぼ)えをする傾向があります。

そのため,万が一の事故やトラブルを回避するためにも,子犬のうちから他人や犬を含めた他の動物と触れ合わせて,コミュニケーションの取り方を学ばせるなど,しつけを通して望ましい行動を教えることが肝腎です。生まれ持った性格は,他人に対してフレンドリーな態度をなかなか見せず,縄張意識の強いことから,番犬向きといえます。事故を抑止するためにもミニチュアピンシャーへのしつけは重要になります。

ミニチュアピンシャーのしつけで意識するポイント

ミニチュアピンシャーのしつけで,飼い主となる方が最も意識してもらいたいのが,「強固な信頼関係を築くこと」と「一貫性をもって向き合うこと」です。

飼い主に対して誠実な性質を見せてはくれますが,もし飼い主との信頼関係が希薄であれば,しつけそのものが難しくなる可能性があります。ときに大胆で少々気の強さを見せるミニチュアピンシャーは,他の多くの犬種のようにしつけを行うことが難しい犬種とも言われます。

しかし,神経質で繊細な一面もあるため,きつく叱りすぎてしまうと委縮してしまい,飼い主さんとの信頼関係をも揺るがすことになりかねません。そして,この犬種には勝ち気な面や用心深さ,自分で考えて行動する能力などがあるため,戦闘的な一面を引き出さないようにする必要性があります。そういった意味でも,できるだけ叱ってしつけを行うことは避けるべきといえるのです。

どうしても叱る必要性がある場合には,必ず現行犯でなければなりません。犬には,過去をさかのぼって自分の行為を振り返るという概念がありません。時間が経過してしまうと叱る意味がなくなってしまい,意味も分からず叱られた犬はとても嫌な思いをしてしまいます。叱ってしつけをするということは,とてもタイミングの難しいことです。そしてタイミングを間違えることは,信頼関係の崩壊という大きなリスクを伴うことを忘れてはいけません。

ここでしつけを円滑に行うためのポイントを御紹介したいと思います。

それは「犬に信頼される飼い主になる」ことです。しつけの基本は人と犬の信頼関係にあるといっても過言ではありません。では,信頼される飼い主とはどのような飼い主のことなのでしょうか?

理想の信頼される飼い主像

一緒にいると安心できる一緒にいると楽しい一貫性がある

人間社会で生きるためのルールを心得て生まれてくる犬はこの世に存在しません。そのため何をすれば正しいのか,良いことが起こるのかを先に教えることで安心感を与え,良い経験をさせ褒めることで楽しいという印象をつけることで教えていく必要があります。

また,同じ行動をしていても飼い主さんの気分や状況によって許されたり,止められたりすることは犬を混乱させ,飼い主さんへの信頼を低下させる原因になりますので,常に同じルールと態度で一貫性を持って接することがとても大切です。

まず失敗をさせないための環境を作ること接し方に一貫性を持つこと良いことや望ましいことをしたときには間をあけずに言葉で褒める言葉で褒めた直後に御褒美をあげる

…ということを実践してみてください。

※御褒美は,フードやおやつの他,おもちゃで遊んであげることや散歩など犬が大好きなもの,喜ぶものなら基本何でもOKです。

このような褒めることを基本にしてしつけをされた犬は,飼い主さんとのトレーニングが楽しくなるのはもちろんのこと,両者の信頼関係が深まりますので,犬は大好きな飼い主さんのために自ら望ましい行動をとろうと頑張ってくれるものです。ミニチュアピンシャーは,とても頭が良く物事を理解する高い能力を持っている犬種です。そんな長所を最大限に生かして愛犬との素敵な関係を築いてみてください。

ミニチュアピンシャーの必要な飼育方法

ミニチュアピンシャーのしつけと併せて,是非ミニチュアピンシャーのケアや注意点を知っておきましょう。

ミニチュアピンシャーの体の特徴

小型犬に該当するミニチュアピンシャーは,無駄なお肉がなく筋肉が付いたスリムな体型で,胴体部分は長くないものの逆に脚が長く,その風貌はまるでド―ベルマンを連想させます。毛の質感は硬さがあり,レッドやチョコレート・タン,ブラック・タンといった3パターンの色があります。成犬の場合は,体重が大体5kg前後で体高は30cmほどが一般的な大きさといわれています。

ミニチュアピンシャーのケアの注意点

ミニチュアピンシャーと散歩や運動から帰ってきたとき,濡(ぬ)れたタオルで体や脚の汚れを拭き取ってあげましょう。また,短毛種のため皮膚にダメージを与えないような,ブラッシング用品を選んであげることも大切です。シャンプーは頻繁に行う必要はありません。むしろ回数が多いと必要以上に皮脂を取ってしまう恐れがあり,皮膚トラブルの要因になりかねませんので注意が必要です。このようなふだんの管理も,ミニチュアピンシャーのしつけと同様に心掛けましょう。

また,室内犬向けのミニチュアピンシャーは,短毛種である上に皮下脂肪が多いわけではないこともあり,寒さが苦手な犬が多いのです。抜け毛や体調管理という面からも,服を着せてあげることがオススメです。犬は言葉を話すことができませんので,ミニチュアピンシャーの体調管理もしつけと併せて意識しましょう。

まとめ

ミニチュアピンシャーのしつけには,パートナーシップの強固,接し方に一貫性を持つ,そして叱らないということが何よりも大切です。さらに,用心深さと繊細な性質から,他人や他の犬を含めた動物に咬(か)みつくといった事故を起こさないように,子犬のうちから他人や他の動物などと積極的なコミュニケーションを図るなど,しつけで抑制できるようにしましょう。ミニチュアピンシャーの性格を踏まえた上でしつけた方が,スムーズにいくようです。しつけによって,飼い主とミニチュアピンシャーが深い信頼で結ばれることは,飼い主と愛犬の良好な関係性を築くことになり,それは飼い主だけではなく愛犬にとっても幸せなことになるのです。