100億円企業を生んだ米33歳女性起業家が語る「野心のすすめ」

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2014年の回顧録「#GIRLBOSS 万引きやゴミあさりをしていたギャルがたった8年で100億円企業を作り上げた話」がベストセラーになったソフィア・アモルーソが、新事業「ガールボス・メディア」を拡大するための資金として120万ドル(約1.3億円)を調達した。

本のモチーフにもなった2006年創業の前の会社「ナスティ・ギャル」の破産申請から1年を待たず、出資者を集めたことになる。

33歳のアモルーソは今年3月、若い女性を対象としたイベント「ガールボス・ラリー」の開催をもってガールボス・メディアを始動。SNS世代に人気のミレニアルピンク(薄ピンク色)を基調としたロサンゼルスの会場では、グロシエ創業者のエミリー・ワイスをはじめとする女性起業家や女性クリエイターがキャリアについて講演し、世界15カ国から集まった参加者500人が交流を楽しんだ。アモルーソは今後、少なくとも年に2回のガールボス・ラリーを計画しており、今年秋に第2回をニューヨークで開催する予定だ。

その他のガールボス・メディアの事業には、ウェブサイトやニュースレター、ポッドキャストの制作などが含まれる。ウェブサイト「Girlboss.com」では、「あなたが(そう、あなたが)ファイナンシャル・プランナーを雇うべき理由」「仕事のメールに絵文字を使う時に注意すべきこと」といった記事が、美容やフィットネスに関する記事の隣に並ぶ。一方、ポッドキャスト「ガールボス・ラジオ」は2015年にアモルーソが始めた番組をリニューアルしたもの。8月23日に配信された第1回では、ベストセラーエッセイ「バッド・フェミニスト」の著者であるロクサーヌ・ゲイがゲストとして登場した。

「女性にとって野心と健康は相容れないものではない」とアモルーソは話す。「これまでの成功の雛形は、主に白人男性のために白人男性によって作られたものです。私は答えを持っているわけではありません。ただ、対話を始めたいのです」

アモルーサはまた、10月に3冊目の著書「The Girlboss Workbook: An Interactive Journal for Winning at Life」を上肢する。

「22歳でブランド(ナスティ・ギャル)を立ち上げて以来、私は常にメディアに携わってきたと言えます。前回のブランドも今回のブランドも偶然から生まれたものですが、今回は意図的に立ち上げました」

イーベイで古着を売るために起業

ガールボス・メディアのシードラウンドに出資したのは、元フェイスブック幹部が設立したSlow Venturesをはじめ、BAM Ventures、Human Venturesと複数のエンジェル投資家だ。「信頼する知人たちを頼りました。私とガールボスブランドを信じてくれる人たちです」とアモルーソは言う。

本格的に新会社を創業するにあたり、アモルーサは「Refinery29」や「Goop」のなどの女性向けライフスタイルメディアから引き抜いた人材を幹部に起用した。さらにゼネラル・エリクトリック副会長のベス・コムストックや、オバマ政権の副首席補佐官を経て現在はA&Eネットワークスの幹部であるアリッサ・マストロモナコら著名な女性リーダーを顧問に迎えた。

アモルーソは2006年、イーベイで古着を販売するためにナスティ・ギャルを創業。同社は商売の場を自社サイトに移して急成長を遂げ、2012年には年商が1億ドル(約109億円)を超えた。同年、フォーブスはアモルーソを「ファッション界の新しい寵児」として紹介している。

トップEC企業に選出された後に破産

2015年、ナスティ・ギャルの年商は3億ドル(約328億円)近くに達し、2016年に年平均成長率92.4%を記録した。同年5月、フォーブスはアモルーソの資産を2億8000万ドル(約306億円)と推計し、「一代で富を築いた米国の女性富豪(Americas Wealthiest Self-Made Women)」ランキングにテイラー・スウィウトに続く最年少メンバーとして選出。ナスティ・ギャルはまた、インターネット・リテイラー社が発表する「全米のEC企業トップ500社」のトップも飾った。

しかし2016年11月、同社は破産手続きを申請した。2012年から2015年までの間に6500万ドル(71億ドル)を資金調達していたものの、勢いを維持することができず、出資者が求めるレベルの利益を生み出せなかったとされる。今年2月、英国のファストファッション大手Boohooがナスティ・ギャルの知的財産を2000万ドル(約22億)で買収したと報じられた。ブランド自体は存続するが、アモルーソの手からは離れている。

アモルーソはマスメディアに大きく報道されたナスティ・ギャルの倒産について「胸が痛い」と表現する。「(メディアの厳しい目は)主張する女性起業家についてまわるもの。数が少ないから目立つんです」