スタメンでも十分にやれるという自信を示した香川。ヘルタ戦ではパスがズレる場面が散見したが、コンディション的な問題はなさそうだ。 (C) Getty Images

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 リーグ開幕戦ではわずか4分間の出場となった香川真司だが、第2節のヘルタ・ベルリン戦では27分間に出場時間を延ばした。

 ペテル・ボシュ監督の下では初めてとなるインサイドハーフでのプレー。いよいよ迎える決戦に向けて十分と言えるプレー時間を確保することはできなかったが、香川の準備はできている。
 
 ボシュ監督は、香川の復帰を段階的に進めた。
 
 状態が良いからいきなりスタメンでというのではなく、30分出場したら、次は60分という具合に、徐々にプレー時間を延ばしていきたいというのがボス監督のプランだ。練習に関しても、何週間で一区切りというように、段階的にプロセスを進めており、香川も監督の考えを尊重した。
 
 ただ、「スタメンで出た時にはもっとやれるイメージは持っているし、その自信はすごく感じています。インサイドハーフのポジションなら、最初から出てもやっていけると思います」と言い切った。
 
 78分には、プレーが進行しているのにもかかわらず、ボシュ監督は香川をタッチラインまで呼び出し、アタッキングサードで違いを作り出すよう指示を与えた。
 
 その直後、カストロのクロスに飛び込んだ香川は、スルーして相手の意表を衝くと、後ろから飛び込んできたフィリップの決定機を演出してみせる。ゴールには繋がらなかったものの、香川のアイデアが発揮されたシーンだった。
 
 ただ、それ以外は特に見せ場を作ることはできず。2点差を守り切るのか、3点目を奪いにいくのか、チームとして迷いがあるなかで、香川がボールに絡むシーンはなかなか増えなかった。
 
 試合後には、オーストラリアとのロシア・ワールドカップ行きを懸けた決戦(31日)に向けて、香川は力強く語った。最終的には、直前の状態を見て監督が判断することだが、先発でも途中出場でも、彼には準備ができている。
 
 奇しくも、状況は4年前と同じだ。埼玉スタジアムでオーストラリアとW杯出場を懸けて争う。違うのは、今回は勝たなければ決まらないという点だ。その点について、香川はこう締め括った。
 
「オーストラリアというのは、アジアのなかでは(W杯出場を決めるにあたって)常に付き纏うチームです。4年前は引き分けで行けたけど、今年は勝たなきゃいけない。その差だと思うし、逆に僕たちは引き分けで行くよりも、ホームのみんなの前で勝っていくんだ、というのを示したい」
 
「それは運命ですし、4年前は引き分けだったっていうことを踏まえて、この4年で果たして、僕たちはどこまでやれるようになったのかというのが試されていると思う。それは本当に、ひとつ乗り越えなきゃいけないものだと思います」
 
現地取材・文:山口 裕平