残留圏に上がりたい広島と大宮の一戦は痛み分け。試合後、水本は自身が迎えた決定機について振り返った。写真:田中研治

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[J1リーグ・24節]大宮 1-1広島/8月26日(土)/NACK
 
 16位の大宮と17位の広島。降格圏に沈む両チームにとって、残留を争うライバルとの直接対決で白星を挙げる意味は大きかった。だからこそ、広島DFの水本裕貴には後悔が残っている。
 
「何回も言いますが、あれは決めないとダメですね」――。
 
 そんな気持ちに駆り立てるシーンは90+1分に巡ってきた。青山敏弘からパトリックへとラストパスが出され、折り返しを大宮DFがスライディングでピッチ外へと弾く。そうして獲得した左CKだった。
 
 柴粼晃誠がボールをセットして数歩下がる。ゴール裏に陣取る広島サポーターはタオルマフラーをグルグルと回して、決勝点を選手たちに要求した。
 
 水本はペナルティエリア内のほぼ真ん中にいた。自身の前には大宮MFのカウエ。「(カウエ選手の)前に入ろうか、後ろで待とうか。ちょっと迷ったが後ろを選んだ」。それはスカウティングでCK時の大宮のウィークポイントを掴んでいたからでもある。
 
 柴粼の右足からボールが密集地帯に送られた。水本がほぼ真上に飛ぶ。ドンピシャ。しっかりミートもできていた。ヘディングシュートはゴール左隅を襲った。しかし、大宮GKに反応鋭くキャッチされてしまった。
 
「晃誠さんがすごく良いボールを入れてくれた。決められたら時間的にも勝点3にグッと近付いたと思うので、すごく残念です。あれは決めないとダメですね。思い切って飛び込めれば良かったですけど。
 
 勝点を積み上げられたことに関してはポジティブに捉えたいと思いますが、勝点1差の大宮(23節終了時点で大宮は勝点19、広島は勝点18だった)を相手に先制点を奪いながらも勝ち切れなかった悔しさもある」
 
 その気持ちを次節では勝利へとつなげられるように。J1残留に向けて最終ラインで奮起する水本のパフォーマンスに改めて期待したい。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

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