WBC世界バンタム級タイトルマッチでネリ(左)に敗れた山中

写真拡大

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチでルイス・ネリ(22=メキシコ)に敗れ、進退を保留している前王者・山中慎介(34=帝拳)について、帝拳ジムの本田明彦会長(69)は25日、ネリとの再戦以外に現役続行の選択肢はないと明言した。米カリフォルニア州カーソンで取材に応じ「再戦じゃなければ絶対にない。それだけが、やる意義がある試合」と語った。

 山中に4回TKO勝ちした新王者ネリは23日、7月下旬のドーピング検査で筋肉増強作用のある禁止薬物ジルパテロールに陽性反応を示したことが判明。再検査の結果次第では無効試合となり、王座剥奪の可能性がある。そのケースで山中に王座が戻る規定はないという本田会長は「WBCがそういう判定をしても拒否する。負けたのだから」と説明。ネリの出場停止処分が1年に及んだり、ネリ以外が相手となる空位の王座決定戦なら、山中が出場することはないとの方針を示した。

 試合前の抜き打ち検査は帝拳ジムがビッグマッチの際に依頼しているもので、尿検査だけでなく血液検査も行われたという。ネリ陣営は薬物成分を含んだ牛肉の摂取が理由と主張するとみられるが、本田会長は「ステーキを食べたぐらいでは出ないと言われている」とし、違反が目立つメキシコには他国からも疑いの目が向けられていると明かした。疑惑がなければ山中は引退の可能性が高かったそうで、「本人の気持ちにどう影響するか。WBCの結論を待って、こちらも結論を出す」と同会長。WBCの結論までは2〜3週間かかる見通しで、「(処分が)何もないということはないようだ」との見解も述べた。