「ザ・ベリーベリービースト」/ビーストオムライス

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差し出されたメニューを見たら、一目瞭然。「ザ・ベリーベリービースト」で人気の「ビーストオムライス」(972円)は、いわゆる“ふわとろ派”のオムライスです。

「ザ・ベリーベリービースト」/外観

一般にオムライスといえば、薄い卵焼きでケチャップライスを木の葉型に包み込み、上からケチャップでアクセントを与えるタイプ、そして、半熟状態の卵でご飯を覆い、上からデミグラスソースをたっぷりかけるタイプがあります。この店のオムライスは典型的な後者。ケチャップで文字やマークを描いたりして楽しむことはできませんが、その分、ふわとろ感が何とも言えない幸福を与えてくれるという代物です。デミグラスソースの代わりにホワイトソースをかけた「ビーストホワイトオムライス」(972円)も人気です。

見た目は代表的な“ふわとろオムライス”のようですが、実は半熟卵の中にはちょっとした秘密が隠されています。卵でおおわれているのは、いわゆるケチャップライスではありません。お店の言葉を借りれば、それは“トマト味のチキンライス”。オムライス自体、調理時間はオーダーを受けてから数分ですが、このチキンライスのソースは実にその何百倍もの手間と時間を要します。とすれば、この店のオムライスの味を司るのはデミグラスソースではなく、このトマト味のチキンライスにあるのかもしれません。

開店は1986(昭和61)年。以来、今日まで30年間、店の根底に脈々と流れ続けているのは“マチの洋食屋”さんであり続けることです。そのために情熱を傾けてきたのは、味はもちろん、お客さんの懐にも優しい料理。理想は「白飯がしっかり食べられる料理」だと言います。

安くて美味しい料理を実現するため、何よりも大切に考えているのが仕込みの作業です。ひと手間を加えた分、それは味に反映されます。時には劇的に味が変わることを経験で知っているから。それも料理人としての腕の見せどころなのでしょう。チキンライスのソースもその一つで、大量のタマネギと鶏のムネ肉を火にかけ続けること約半日。出来上がるまでの間、かき混ぜる手を休めるわけにはいきません。

そんな仕込み作業は他の料理の味にも表れていて、地元の方々に人気の「ポークソテー」(1080円)もその一品。焼く前の下処理として肉にひと手間加えることで、焼き上がりも変わって来るといいます。

「味の8割以上は、仕込みで決まります」。それがこの店の持論です。丁寧な仕事をしているだけに、「牛タンシチュー」や「ハンバーグ」の味も気になるところですね。

ザ・ベリーベリービースト■住所:函館市宝来町23-3 ■電話:0138・26・7364 ■時間:12:00〜14:30(LO14:00)、18:00〜23:00(LO22:30) ■休み:火曜(祝日の場合は営業) ■席数:30席(喫煙可)

【北海道ウォーカー編集部】