トランプ政権の税制改革の行方は 8月最終週のドル円為替

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 注目を集めていたカンザスシティー連銀の経済シンポジウムが終了した。今回はイエレンFRB議長とドラギECB総裁が登場するとあって、事前に様々な憶測が流れ、期待感は高まっていたが、結果としてドルは大きく値を下げることになった。

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 これがジャクソンホール会議への期待感の高まりなのか、8月25日(すべて日本時間)は全般的にドル高の基調で推移していた。21:30には7月耐久財受注が発表され事前予想の-6.0%を下回る-6.8%であったが、動意薄となった。除輸送機が+0.5%と事前予想の+0.4%を上回っていたこともドルが下振れしなかった理由だろう。

 2:00には1ドル109円25銭だったが、23:00のジャクソンホール会議直前には1ドル109円83銭の上値をつけた。しかしイエレンFRB議長の発言は金融政策の言及するものではなかった。バランスシート縮小開始についてだけでなく、年内の追加利上げに関する内容にも触れてはいない。市場は失望感からドル売りに転じ、わずか5分間で1ドル109円27銭まで値を下げた。日付の変わった26日0:00ごろには1ドル109円11銭の下値をつけている。

 その後は、3:10ごろにムニューシン財務長官が、債務上限の引き上げに前向きなコメントを発表した。5:40ごろにはパウエルFRB理事が、バランスシート縮小をすぐにでも開始するというコメントを発表している。コーンNEC委員長は来週にも税制改革法案を成立させると意気込んでいるコメントを発表した。ドル買いの材料が示されてドルはやや買い戻され、最終的に調整も入り1ドル109円32銭で8月4週目をクローズしている。

 来週は8月最終週となる。注目されるのは税制改革の行方だろう。ヘルスケア修正法案なども含めてトランプ大統領と議会の関係が上手くいっていないことが問題だ。こちらが進展すると市場はリスクオンとなるだろう。8月30日にはADP雇用統計、第2四半期GDP改定値、31日には7月個人消費支出(PCE)、PCEコアデフレータが発表となる。どれだけドル買いの材料が示されることになるのか注目である。