SNSを通じた自己表現が、当たり前の世の中。何気なく投稿している内容が、自身も気づいていない「病み」や「鬱」を映し出しているかもしれません。

アメリカのバーモント大学で行われた実験により、鬱病の可能性がある人の写真の傾向が発見されたようです。

機械学習で分かってきた
投稿者の「病みパターン」

同大学のChristopher Danforth教授の実験では、鬱と診断されたことのあるインスタユーザーと健康なユーザーを合わせた166人を集め、合計43,950枚の投稿写真の色彩と顔認識のパターン、その人たちの症状レベルを学習システムに入力し、検証しました。

すると、表情(笑顔や悲しい顔など)よりも、写真の彩度や明るさに鬱の兆候が見えるという結果に。彩度が低く、ブルーやグレー系の写真を投稿していることが判明しました。

加えて、鬱の兆候のある人たちの写真には明るいフィルターをかけるものが少なく、写っているのは少人数、ということも明らかに。

自殺抑止にもなるかもしれない

まだ166人と少ないサンプルでの実験ですが、人よりもテクノロジーの診断のほうが、早く、鬱病や自殺願望などの兆候を見抜けるのでは、という可能性が出てきました。 

ビジネスメディア「Fast Company」の取材によると、Danforth教授はこの結果にとてもポジティブな見解を持っています。

「自殺の前兆の判断はとても難しく、見逃してしまうこともよくあります。精神科医たちもとても苦労しています。

しかし、今回の研究結果により、ソーシャルメディアも自殺のリスクを軽減するために役に立つでしょう」

スマホ世代とも呼ばれる今のティーンたちにおいては、今までの世代より、孤独感や鬱病の傾向が高まっているそう。彼らの投稿は、今後の鬱度チェックなどに役立つかもしれません。

今までも電話の話し声から分かるストレスの度合いや心臓病の兆候、ブログの文章から解析する鬱病などといった研究がありましたが、今回の発表で、スマホやソーシャルメディアと精神医学との繋がりが、より深まったと言えそうです。

Reference:Fast Company,EPJ Data Science,The Atlantic