米マサチューセッツ州ケープコッド沖で、漁網が絡まったタイセイヨウセミクジラ。米海洋大気局提供(2001年6月19日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】カナダと米北部の大西洋(Atlantic Ocean)沖で絶滅危惧種のタイセイヨウセミクジラが例年を上回る異例の割合で死んでいることを受け、両国当局は調査に乗り出した。当局者が25日に発表した。米海洋大気局(NOAA)はこの事態を受けて「異常な大量死事象(UME)」の発生を宣言している。

 NOAAの専門家らによると、今年に入ってから大型バス車両ほどの大きさを持つタイセイヨウセミクジラ13頭が死骸となって発見されている。総頭数がわずか450〜500頭にすぎないことを考えると、相当な数だという。カナダと米国の領海で見つかるセミクジラの死骸は通常、年平均3.8頭だ。

 NOAA海洋漁業局(National Marine Fisheries Service)大西洋支部で保護種観察プログラムの責任者を務めるデービッド・ゴウベイア(David Gouveia)氏は「かなりの数だ」として、迅速な対応が必要だと述べた。NOAAは調査を開始するとともに、それに伴う資金集めを行っている。

 NOAAの声明によると、UMEにおける最初の事例は今年6月7日、カナダで報告された。これをはじめとしてカナダで計10頭、米国で2頭のセミクジラの死骸が発見され、UMEが宣言される前の4月にも米国で1頭が死んでおり、今年これまでに計13頭のタイセイヨウセミクジラの死骸が見つかったことになる。

 タイセイヨウセミクジラの死因として最も考えられそうなものは、漁網に絡まるか、船舶と衝突するかだが、専門家らは死骸の解剖結果によって死因を特定し、解決策を示したいとしている。解剖結果は数週間以内に判明する。
【翻訳編集】AFPBB News