不幸になる「他人との比較」、やめるカギは思考の転換

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自分と他人を比べることが私たちにどのような影響を及ぼすか、働く女性たちがより幸福で満たされた人生とキャリアを築くための支援をしてきた筆者はよく知っている。自分自身も数えきれないほど何度も、他人と自分を比較してきたからだ。

最も重要なことは、他人の成功がやる気を起こすきっかけになった場合と、容赦なく自分を叩きのめすきかっけになってしまった場合には、どれほど大きな違いがあるかという点を理解しておくことだ。

比べることで自分に価値がない、自信がない、と考えてしまうなら、比較をやめるか、比べるということに対する態度を変えるべきだ。

比べずにいられない人たち

比較することに取り付かれている多くの人たちは、文字通り毎週何時間も、フェイスブックなどのソーシャルメディアで誰かが作り上げたものや成し遂げことをチェックしている。そして、気分を害し、落ち込んでいる。

こうしたタイプの比較は、私たちを次のような否定的で破壊的な考えに導く。

・私にはともに素晴らしい時を経験できるような良い友人たちがいない
・私は人から愛されるほど金持ちでもなければ美しくもないし、才能もなく、十分な教育も受けていないし、痩せてもいない(理由は他にもいくらでも挙げられる)
・私の子供たちは、期待したほどの成功を収めていない
・私と子供たちにある障害または困難は、恥ずべきものだ
・私は価値あることを何一つ成し遂げていない
・私は本当に孤独だ

私たちはフェイスブックなどのソーシャルメディアに、真実の経験ではなく「最もサニタイズされ(隠したい情報が全て取り除かれた)、実際より良く見せるような、人から称賛されそうな」生活の一部だけを公開している。それを忘れずれにいることが重要だ(実際には、多くの人がこの点を忘れている)。

人の本当の生活がどのようなものか、その人たちがどのような問題を抱え、ひそかに何と戦っているか、実際のところは誰にも分からない。

「自分には価値がない」?

常に自分には価値がないと考えている人は、次のことを理解する必要がある。

・私たちは外面的かつ社会的に築かれた「成功」や「価値」の基準に基づき、自分と他人を比較するよう社会的に慣らされている。その基準には、美しさや年齢、体重、お金、社会的地位、既婚かどうか、などが含まれる。

私たちには、こうした基準を満たさなければならないという極端な圧力がかけられている。だが、実際にはこれらの基準は文化的な背景が生んだ考え方にすぎず、必ずしも私たちに喜びや充実感をもたらすものではない。

・常に「自分は劣っている」と思ってしまうなら、「自分はいつからそう思っているのだろう?」と振り返って考えてみてみよう。

大半の場合、そうした考えは幼児期から持っているものだろう。あなたが取った行動やあなたがどんな子供だったかが「無条件の愛と肯定的な評価にふさわしくない」と何らかの形であなたに伝えた「権力を持つ人」がいたはずだ。

・世界中の数えきれないほどの人たちが、ナルシシストたちに育てられている。ナルシシズムに接する環境は、非常に有害な影響をもたらす可能性がある。

米国の人口の少なくとも10%に境界性パーソナリティ障害または自己愛性パーソナリティ障害があると推定されている。こうした障害のある人の影響を受けた人は、膨大な数に上るはずだ。

否定的な比較をやめるには─

否定的な比較をやめ、自己愛や自己受容を高めるためには、どうすればいいだろうか?まずは、自分の思考を理解することだ。

自己嫌悪の感情が生まれるたびに、「また始まった」と自覚し、その考えを手放すことだ。自分は「何が自分に欠けている」と思うのか、なぜそう思うのかについて考え、理解しようとしてみよう。難しいと思うなら、まずは毎日、次の言葉を自分に言い聞かせてみるといいだろう。

「私は自分の力で、正しい方向に進んでいる。私が愛着を感じ、誇りに思える生活とキャリアにつながる唯一の道だ。私は後れを取っていない。今まさにいるべき場所におり、常に学び、成長している」