色違いで何個も…バッグ30個買っても満たされない主婦の胸のうち

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「一度も着ない服が大量にクローゼットに眠っている」「気に入ったと思って買ったのに、すぐに飽きてしまった」…そんな経験はありませんか? 買うだけで満たされたと思ったら、また次が欲しくなる…。

 こんな買い物依存症、買い集めたい心理とは一体何なのでしょうか。

◆買い物は月15万…同じ服があふれる部屋

 菜々子さん(仮名・34歳)は2人の子供を持つ主婦。住まいは数年前に購入した駅前の分譲マンション。夫は公務員で、菜々子さん自身も自宅でパン教室を開いている、絵にかいたような幸せ主婦です。

「このワンピース、サイズが合わないからもらってくれる?」

 菜々子さんが取り出したのは色違いの2着のワンピース。菜々子さんとは数年前から知り合いですが、体型は変わりません。通販で気に入って買ったワンピースは、購入後の試着以来、1度も袖を通していないといいます。

「気に入った物があると、他の人に取られる前に買い占めたくなるんです」

 菜々子さんのクローゼットは大量の服やバッグがあふれています。何着ぐらいあるのかと訪ねると「ワンピースだけで50着、バッグは30個、靴は20足くらいですね」と微笑みます。どれも1、2度使っただけらしく、色違いの同じものも多いのです。

「よくあるデザインよりも奇抜で派手なデザインが好きです。誰かと同じ物よりも、私しか持っていないという特別感が好きですね。着る機会がなくても持ってるだけで満たされるんです。一カ月の買い物は平均15万円ぐらいです。好きな物に囲まれて眺めているのが好きなんですよね」

◆色違いで何個でも…夫は「バッグの墓場」と

 菜々子さんが集めてしまう物は、服やバッグだけではありません。

「雑貨やキッチン用品や食器も気に入ったら、色違いで何種類でも欲しくなります。好きなアーティストのCDは家で聞く用、車で聞く用、保管用の3枚買いです。

 片付けが苦手なので、家にあふれる服や靴にうんざりして買うのをやめようと思った事もあるんです。そしたら、柔軟剤や紅茶などを買い占めるようになっちゃって。消耗品を買うことによって罪悪感が減るかと思ったんですが、何かを集めることがどうしてもやめられないんです」

 そんな菜々子さんに対して、家族はどう思っているのでしょうか。

「クローゼットを見た夫には『バッグの墓場』と嫌みを言われることもあります。捨てなよ、とも言われますが『私が死んだら処分して』と言ってます。夫も諦めているようです。私も言われるのが嫌なので、最近は何か買っても夫には内緒にしています」

◆爆買いが始まったのは、姑と不仲になってから

 菜々子さんが物を集めるようになったきっかけについて、本人には思い当たる理由があるそう。

「学生時代からブランド物やショッピングが好きでしたが、今のような買い方をするようになったのは結婚してからですね。思い当たる理由は、姑との仲がうまくいかなかったことだと思います」

 年齢とともに、「好きなものは好き!」と嗜好がハッキリしてきたという菜々子さん。奇抜な物や同じ物を買ってしまうのは、自分ではなく姑の味方をする夫に対しての自己主張なのかも、と彼女自身は分析します。

◆買い集めを抑えるには、まず並べて見ること

 物をやたらと買い集めてしまう行為は、どうすれば抑えられるのでしょうか。『ぼくらの 60〜70 年代宝箱』『ぼくらの60〜70 年代熱中記』(共にいそっぷ社)の著者で、昭和の漫画・玩具コレクターである黒沢哲哉さんに聞きました。

「衝動的な買い集めを抑制するには、買ってきた服をすぐにクローゼットなどへ片付けず、“必ず袋から出して部屋に並べる”というのが効果的です。食器なども箱から出してリビングに並べて置きます。

 こうすることで物が十分に集まったことを本能が認識し、欲求が満たされるのです。お悩みの方はぜひ試してみてください」

 筆者も欲しい服があるときにクローゼットから服を全部出して、欲しい服と似たようなものがないか確認します。すると、欲しい服が本当に必要なのか分かってくる。所有している物でも並べることによって、衝動買いを抑える効果があるのかもしれません。

 物があふれる時代だからこそ「自分が本当に必要なもの」を見極めたいものです。

【カワノアユミ】
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。主に裏モノ・夜ネタを執筆。
海外夜遊び歴13年、『旅の賢人たちが作った最強ナビ』シリーズ(辰巳出版)にて掲載中。