4回、ルイス・ネリに連打を浴びる山中

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 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチ(15日、京都)で山中慎介(帝拳)に4回TKO勝ちして新王者となったルイス・ネリ(メキシコ)が来日前のドーピング検査で禁止薬物のジルパテロールに陽性反応を示したことを受け、帝拳ジムの本田明彦会長は25日(日本時間26日)、米カリフォルニア州カーソンで報道陣に対応し「山中にタイトルが戻るということはない。WBOのルールだと(薬物疑惑の対戦相手が)クロならタイトルは戻るけど、WBCがそういう判定をしてもウチ(帝拳ジム)は拒否する。負けたんだから」との見解を明かした。

 本田会長は薬物騒動がなければ山中を引退させるつもりだったと明かし「山中にとっても複雑だろう。これがどう気持ちに影響するか。WBCの結論を待って、こちらも結論を出す」と話した。タイトル戦が無効試合となり、ネリが王座を剥奪されて空位となった場合、WBCは山中を王座決定戦に優先的に出場させる可能性もあるが、「決定戦には出ない。ネリとの再戦でなければやらない。(ネリが)3カ月や6カ月ならまだいいが、1年のサスペンド(出場停止処分)なら終わり」との方針を示した。

 今回の薬物検査はWBCがVADA(ボランティア反ドーピング協会)に命じたものではなく、対戦決定後に帝拳ジムが費用持ちで要求したものだった。過去に亀海喜寛の試合で相手側から薬物検査の申し入れがあったのを機に、「抑止力につながるのでいいこと」とビッグマッチの際は必ず検査実施を要求。近年はメキシコ人ボクサーに薬物違反が多く、今回も要求したところ、ネリが7月27日の検査で陽性反応を示したが、メキシコ・ティファナで実施した検査の結果が出るのが遅く、判明が試合後となったという。ジルパテロールの成分を含んだ牛肉を摂取したことが理由との主張について、本田会長は「ステーキを食べたぐらいでは出ないと言われている。牛一頭食べるぐらいでないと。メキシコ人選手の件は他の国からも批判されている」とコメント。結論が出るまでには2〜3週間かかる見込みを明かし、「WBCが一番厳しい処分をするのか、注意で終わるのか分からないが、何もないということにはならないようだ」と語った。