家事サポートサービス「フラオ グルッペ」代表の沖幸子さんは、イギリス、ドイツ、オランダで生活マーケティングを学び、暮らしのデザイナーとして活躍している人物。

その著書『部屋も心も軽くなる「小さく暮らす」知恵』(青春出版社)では、彼女が編み出した「生活を豊かにする工夫」を学ぶことができます。

今回紹介するのは、「賢い家具選び」について。「デザインが良いから」という理由だけではない、大切にすべきチェックポイントとは?

改めて、家具の「目的」を
考えてみる

30代後半から40代はじめ、私(著者)の部屋には、不要なモノや使わない家具が溢れていたのを覚えています。その頃は起業したばかりで忙しく、家にはほとんどいなかったこともありますが、本当の理由は掃除に関心がなく、空間を維持する大切さに背を向けていたから。たまに雑誌などで美しい部屋の写真を目にすると「いいなぁ」とため息が出るものの、相変わらず現実の部屋は荒れ放題のままでした。

モノと私の関係を見直し、本当の美しい住まいづくりを考えるようになった大きな転機は、ドイツから帰国した後に訪れます。家にあるすべての家具やモノの目的を考えてみたのです。

家具にはそれぞれ、使う理由や目的がある。だから、一番必要な場所によく使うお気に入りの調度品を置けば良い。そうすれば不要物が増えないはずだ、という結論に至りました。そこから断捨離し、部屋をすっきりさせていったのです。

もしあなたが家具を購入するなら、まずは目的を考え、自分の手入れが行き届く範囲のモノを買ってみてください。

家具を買うときは
じっくり時間をかけること

家具を買うなら、少し高くて良いモノを選ぶことをおすすめします。もちろん、部屋のスペースに合わせ「使う目的」と「置く場所」を考えておくことも大切です。

どうしても欲しいけれど高くて手が出ない家具は、数年かけてお金を貯めてから手に入れるのが私流の買い方です。今すぐ手に入れたいものを我慢して「わざわざローンを組んでまで買う必要はない」と言い聞かせています。なぜなら、その家具がなくても自分の命に別条はないからです。それに時間が経って「なぜあんなに欲しかったのか」と心変わりをすることもあるかもしれません。

例えどんなに必要でも、どこでどのように使うか、をよく考えてください。衝動買いは避け、考える時間を十分に取るのがベストです。

木の家具は
雨の日に選ぶと良い?

我が家の家具は、椅子もテーブルもチェストもすべて木製です。

ドイツ、イギリス、オランダから持ち帰ったもので、もう何十年も使っています。人生の苦楽をともに歩んできた戦友のような愛しい存在です。

木の家具といえば、選ぶときは雨の日がベストと言われています。木は湿気の影響を受けやすいので、雨の日や曇りといった湿度の高い日は抜群のコンディションだそう。

真夏の空気でカラカラに乾いた日に買った家具の引き出しが、湿気の多い梅雨時に開けづらくなることがよくあります。買う場合は、必ず扉や引き出しを開け閉めして、無理なくスムーズに動くかどうかのチェックを怠らないようにしましょう。古い家具屋の店主によると「開けた引き出しを元気に閉めたときに、他の引き出しが少し動くくらいがちょうど良い」らしいです。

手入れを十分にしながら、長く使えるように注意深くチェックしてみましょう。

6割主義をテーマに、掃除や断捨離など、無理なく少しずつ片付けることをすすめている本書。身のまわりをスッキリさせながら心の貯金を増やしていくヒントが詰まっています。「部屋にモノがありすぎて困っている」、「掃除の仕方が分からない」という人は必見です。