25日、韓国メディアによると、北朝鮮では政権崩壊の主な原因になり得るものとして、米国との戦争より「長期間続く干ばつ」が問題視されているという。写真は北朝鮮。

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2017年8月25日、韓国・アジア経済によると、金正恩(キム・ジョンウン)政権の核開発問題で世界が北朝鮮に対する制裁を強化している中、朝鮮半島で再び戦争が起きる可能性があるという緊張感が高まっている。しかし、当事者である北朝鮮の内部では、政権崩壊の主な原因になり得るものとして、米国との戦争より「長期間続く干ばつ」が問題視されているという。

英紙ガーディアンなどの外国メディアによると、北朝鮮は今年、深刻な干ばつによる飢饉に見舞われ、軍人さえも十分な食糧の供給を受けられていない。国連食糧農業機構(UNFAO)の先月の報告書でも、北朝鮮の今年上半期の穀物の生産量は昨年同期の3分の1に減少した。これは5月から進む深刻な干ばつの余波に加え、国連の経済制裁が強化されたために生じた現象とみられている。北朝鮮内部では、国連の制裁が長期化する場合、「苦難の行軍」と呼ばれる1995年の大飢饉のような数百万人が餓死する大災害が再び起きると予想する声が出ている。

北朝鮮の干ばつの主な原因と指摘されているのが、地球温暖化とそれに伴って深刻化しているエルニーニョ現象。エルニーニョ現象とは海面水温の急激な上昇により異常気象が起きることを意味する。特に、朝鮮半島周辺の海域は過去100年で水温が3度以上も上昇した。これは地球の平均(0.5度)の6倍にあたる。これにより夏が長くなって全般的な気温の上昇をもたらし、今年は特にシベリア一帯を回って寒気団の南下を防いでいたジェット気流が朝鮮半島北部一帯まで降りてきたため異常気象が相次いだ。

このような状況の中で、北朝鮮のように営農技術や水利施設が不足している前近代的な農業が続いている国は食糧難を避けられない。食糧難が続くと独裁体制が崩壊する可能性が高まるため、今後の北朝鮮政権の動きに注目が集まっている。経済制裁に耐える根幹が揺らぐと北朝鮮は核開発政策を推し進めることが難しくなり、自ずと交渉のテーブルに出てくる可能性が高くなるとみられている。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「そんな状態で戦争が可能なの?北朝鮮市民が本当に哀れ」「どれだけの人間が死ねば北朝鮮は変わるのだろうか?」「情けない。市民が飢えに苦しんでいるというのになにが核開発だ」など北朝鮮市民の身を案じる声が寄せられている。

また、「暴動が起きてもおかしくない」「干ばつが役に立つ時もあるんだね。北朝鮮市民は立ち上がる時だ」との声も上がっている。

そのほか、北朝鮮の今後について「あと2年雨が降らなければ金正恩政権は滅びる」「北朝鮮をスパイとして育てている中国とロシアが救いの手を差し伸べるだろう」などさまざまな予想が示されている。(翻訳・編集/堂本)