飲酒後や起床時、泡立つ尿はアブナイ?  尿の泡や色からわかること

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執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士)


ビールが美味しい季節になりました!

ついつい飲みすぎて、トイレへ駈け込んだら、尿がいつもより泡立つ気が…。

実はそれ、病気のサインの可能性も。

今回は、尿からわかる様々な病気のサインについて、ご紹介いたしましょう。

尿が泡立つのは、正常でもありえる現象

尿が泡立つと糖尿病の原因、と聞いたことはありませんか?

そもそも、尿には泡を立てやすい「ウロビリノーゲン」という成分が含まれています。

この成分は健康な状態でも尿に含まれており、体に異常がなくても、排尿時の角度などにより、一時的に尿が泡立つということはありえます。

そのため、「尿が泡立った=病気だ!」とは言い切れません。

泡立ちが「残る」場合には要注意!

では、尿が合わっても全く問題ないのかといえば、そうではありません。

尿の泡立ちについて注意したいのは、「泡立つかどうか」ではなく、「泡立ちが残っているかどうか」という点なのです。

ウロビリノーゲンによって泡立った場合、その泡はすぐに消えてしまいます。

よって、尿の泡が消えず、いつまでも残っている場合には、ウロビリノーゲンによるものではなく、他の原因によって引き起こされていると考えられるのです。


それでは、どのような原因が考えられるのでしょうか?

原因としてまず考えられるのが、腎臓になんらかの障害が起きているということです。

腎臓は血液をろ過し、不純物だけを取り除いて体の外に出す、という役割を果たしています。

尿が泡立ち、いつまでも残っている場合は、腎臓の機能が落ち、本来ならばろ過できるはずの蛋白質をろ過できずに、尿として出してしまっている可能性があるのです。

また、腎臓の機能は正常でも、血液の病気によって血液内に蛋白質が過剰に含まれている場合にも、尿に蛋白質が過剰に含まれ、泡立ちが残りやすくなります。

尿が泡立つ=糖尿病!?

尿が泡立つのは、糖尿病かどうかの指標だと一時期言われていました。

今はあまり関係ないといわれていますが、実は糖尿病によって泡立ちが残る、ということがないとはいえません。

糖尿病の症状の一つとして、血液中に糖分がたまりすぎてしまい、尿に糖分が漏れ出てしまうということがあります。

糖分がたくさん尿に含まれると、尿に粘り気が生まれ、泡立ちが残りやすくなることが考えられるのです。

ただし、尿に糖分が漏れ出る状態というのは、糖尿病の中でも重度な状態であり、尿以外にも様々な症状がすでに出現していることが考えられます。

よって、トイレで尿の泡立ちだけを見て「糖尿病だ!」とは判断できません。

尿の泡を見るときには、「泡立つかどうか」を見るのではなく、「泡立ちが残るかどうか」を観察し、残っていると感じた場合にも、「糖尿病かも」などと自己判断せず、医療機関を受診し、検査を受けるようにしましょう。

尿の色が濃い=腎臓が疲れているサインかも

尿を見るとき、注意していただきたいのは、泡立ちの他に、色も挙げられます。

尿の色は、様々な成分のバランスによって成り立っているのですが、いつもの尿よりも濃いということは、それだけ「濃い尿」が作られている可能性があります。

尿は元々、血液の中の不純物を体の外に出すものです。

尿が濃いということは、それだけ体の中に不純物が多くたまっているということを意味しているのです。

特に夏場の場合は、体内の水分が足りないために、少ない量にたくさんの不純物を詰め込まなくてはならなくなり、尿が濃くなるということもあります。

尿が濃いと感じた場合には、まずは水分を補給して、尿の濃度が変化しているかどうか、確認してみましょう。

他にも、いつもより色が赤・茶色・緑・青色っぽいと感じた場合には、腎臓をはじめとして、なんらかの病気の前兆である可能性があることから、医療機関を受診することをお勧めします。

「健康ツール」としての尿

尿は、自分自身で毎日チェックすることができる「健康ツール」の一つです。

日々の健康をチェックするためにも、毎日尿の色や泡の状態を観察し、自分の健康状態をチェックしてみましょう。

そうすることでが、体に起きている異常の早期発見も可能となるはずです。

<執筆者プロフィール>
山村 真子(やまむら・まこ)
看護師・西東京糖尿病療養指導士、一児&犬二匹の母親兼主婦。現在は医療系ライターとして執筆活動中