【ソウル聯合ニュース】韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告らへの贈賄罪などに問われたサムスングループ経営トップのサムスン電子副会長、李在鎔(イ・ジェヨン)被告(49)に対する判決公判が25日午後、ソウル中央地裁であり、懲役5年(求刑懲役12年)の判決が言い渡された。地裁は李被告が問われた五つの罪の全てを有罪とした。李被告の贈賄が有罪と認定されたことで、朴被告の収賄も有罪と判断される可能性が高くなった。

 裁判の焦点はサムスン側が朴被告と親友の崔順実(チェ・スンシル)被告側に拠出した資金が賄賂と認定されるかどうかだった。起訴状などによると、李被告はグループの経営権継承に向けた便宜供与を求め、朴被告と崔被告に対し、崔被告が事実上支配していたとされる財団の設立資金や崔被告の娘の乗馬競技の支援などとして、約束分を含めて433億ウォン(約42億円)の賄賂を贈った。李被告はほかに、グループの金を横領した罪や国会で偽証した罪などにも問われていた。

 地裁は乗馬に関する支援について、経営権継承において大統領の助力を期待して提供した賄賂と見なし、有罪と判断。大統領の乗馬への支援要請が崔被告個人に対する支援要求であることを李被告らが認識していたとし、72億ウォンを賄賂と認定した。

 崔被告が実質的に支配した「韓国冬季スポーツ英才センター」へサムスンが16億2800万ウォンを支援したことについても、「正常な団体でないことを知りながら支援していたとみなせる」とし、賄賂と認定した。これにより、関連の横領と財産国外逃避も有罪と認定された。 

 一方、崔被告が事実上支配していたとされる文化・スポーツ関連の2財団にサムスンが拠出した204億ウォンについては、賄賂と認定しなかった。

 地裁はまた、崔被告の国政介入事件を巡る昨年12月の国会聴聞会で李被告が崔被告と娘を知らないと答弁したことなどについて、偽証と判断した。

 崔被告らへの支援で実務を担ったとして共に在宅起訴されたサムスングループ前未来戦略室室長の崔志成(チェ・ジソン)被告、前未来戦略室次長の張忠基(チャン・チュンギ)被告にはそれぞれ懲役4年、サムスン電子前社長の朴商鎮(パク・サンジン)被告には懲役3年、執行猶予5年、サムスン電子前専務の黄晟洙(ファン・ソンス)被告には懲役2年6カ月、執行猶予4年の判決が言い渡された。実刑判決が出た崔志成被告と張忠基被告は法廷で拘束された。

 地裁は「李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長から(息子の)李被告への経営権継承を準備していたサムスンの役員らが、韓国の経済政策について最終的な権限を持つ大統領の支援を期待し、巨額の賄賂を渡した」と指摘。事件の本質は「政治権力と資本権力の密接な癒着」だとし、「大統領と大企業グループの政経癒着が今なお存在したという点で、国民は喪失感をぬぐい難い」と、判決の理由を説明した。

 地裁は一方で、「被告たちは大統領に積極的に便宜供与を求め、賄賂を提供したというよりは、大統領の積極的な要求に受動的に応じたとみられる」とした。

 李被告の弁護人は判決後、記者団に対し、「法理判断、事実認定のいずれも法律家として到底受け入れられない」として、「即時控訴する」と述べた。