北朝鮮にグアムへのミサイル発射を思い留まらせた習近平としては演習を中止させたかった。しかし米制服組トップのダンフォードが習近平と会談しながら、日米2+2後に中止しないと発表。中国は米空軍U-2偵察機にも注目。

習近平が特別に手厚くもてなしたダンフォード米統合参謀本部議長

8月14日に訪韓して韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談した米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は、翌15日に3日間の予定で訪中した。初日は中央軍事委員会委員で、軍事委員会聯合参謀部の房峰輝参謀長等と会談の後、17日には人民大会堂で習近平国家主席&中央軍事委員会主席と会談した。18日には訪日して安倍首相や自衛隊の河野克俊統合幕僚長と会談した。

これら韓・中・日への一連の訪問の中で、筆者が唖然として注目した「ある光景」がある。

それは招待者側首脳とダンフォード統合参謀本部議長との、対談の際の座席の位置関係だ。

まず韓国。

さまざまな映像があるが、はっきりしているのでKorea.Netのこの写真をご覧いただきたい。文在寅が真ん中に座り、ダンフォードは左右両脇に並べられた米韓双方の座席の最初の席に座っている。つまり文在寅が王座にいて、それ以外は「その他」扱いなのである。

動画で観るならば、ANN NEWSが割合に見て取れるかもしれないが、実は握手の後、着席する際にダンフォードは一瞬、戸惑っていた。まさか従者席に回されると思わなかったので、文在寅に着席を促されたときにダンフォードは文在寅の隣の席に目をやり、そこに椅子がないのに気が付いて、急いで従者席の先頭に座った。ANN NEWSでは、残念ながら「その瞬間のダンフォードの戸惑い」がカットされているので観られないが、興味のある方は相当する動画のページを探してみていただきたい。

あれだけアメリカの軍事力に頼りながら、よくもこんなことができるものだと唖然とした。

習近平との会談に入る前に、訪中後の訪日の際の安倍首相との会談の際の座席関係はどうなっているかを観てみよう。TBS NEWSの動画(JNN)における安倍総理との椅子の違いにご注目いただきたい。

文在寅よりはいくらかは良く、一応「安倍vs.ダンフォード」が対等の位置関係に座っているが、なんと、椅子が異なる!何ランクか下の(値段が安い)椅子にダンフォードを座らせ、安倍首相はランクが高い(値段が高い)、やや豪華な椅子で、しかも座席の高さが10センチ(?)ほど高いのである。背の高さ、足の長さからの配慮で座席の高低を決めるのならば、安倍首相もなかなかの長身ながら、ダンフォードさんの方が明らかに高い。なのに、なぜ安倍首相の座席の高さを高くする必要があるかと言えば、「身分の違い」を明らかにさせる以外にはないと考えるのが妥当だろう。これを外交プロトコル(外交儀礼)と言えば説明できなくはないが、プロトコルには拘束力はない。礼を失しなければ、あとは受け入れ側の気持ちの問題と言っていいだろう。

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)