なぜ、「ハウス」を嫌がるの?

お留守番や、あるいは、外出先、病院などで愛犬をケージに入れなければならない時、ハウスに入るのを嫌がる愛犬と格闘して、
ハウスに入って貰うまでものすごく手こずることはありませんか?
ハウスに入るのを嫌がるばかりに、飼い主さんに唸ったり、噛みつくかと思うほど激怒したり…。
「どうして、そんなにハウスに入るのを嫌がるの?」と、苦心されている飼い主さんもいらっしゃると思います。
けれど、ケージやキャリーなどに犬を入れていると、その間は外から遮断されているので、知らない人に突然触られることもなく、
何かの物音に驚いて、犬が急に走り出して道路に飛び出すこともないので、むしろ飼い主側からすれば、安全地帯だと思うのですが、
なぜ、飼い主さんが困るほど、「ハウス」に入るのを嫌がる犬がいるのでしょうか?

「ハウストレーニング」「クレートトレーニング」が必要な理由

ハウスを嫌がる理由を考える前に、なぜ、ハウストレーニングが必要なのかに触れておきます。
災害時、犬を連れて避難する時も、ケージやキャリーに入れておかなければならないこともあるでしょう。
それに、キャリーやペットカートに入れておけば、電車で移動することも出来るので、「ハウス」の指示にきちんと従って
くれれば、車が無くても遠出できます。
常に飼い主さんの指示に従う事ができ、「ケージ」や「クレート」に入って、じっと待てるようになれば、どこに行っても、大人しく過ごしてくれます。
では、どうすれば「ハウスに入らない」犬が、飼い主さんの指示に従って「ハウスに入って待てる」犬へと成長させることが出来るのでしょか?

まず、「ハウスに入らない理由」を見極めてみよう

「ハウス」はキライ!というタイプ

とにかく、家の中では自由でいたい。誰の指示も受けたくない。自分のいたいところにいて、自分のしたいことがやれたら満足する。
自由が束縛されるから、ハウスには入りたくない…。
もし、あなたが自分の愛犬を観察して、ハウスに入らない、あるいは、ハウスに入るのを嫌がる理由が、「自分の自由が束縛されるからハウスに入るのは嫌だ」と思っているように感じたなら、それは、あなたと愛犬の関係に大きな問題がある事を意味します。
そもそも、犬は狭く、暗いところが大好きで、むしろ、狭いケージやキャリー、クレートの中こそ、心安らげる場所になるはずなのです。
けれども、他のトレーニングや、躾を一切せず、犬のわがままに振り回されて甘やかし放題甘やかしている状態だと、飼い主さんの事を「群れのリーダー」だと思っていない可能性があります。
自分こそが、その家の中で一番地位が高い「群れのリーダー」で、飼い主さんを自分の子分か、世話係程度にしか思っていなかったら、「どうして、子分が私を閉じ込めるんだ!どうして、こんなところに入らなきゃいけないんだ!」と怒って、暴れて、嫌がるのも当然のことなのです。

「ハウス」はコワイ…というタイプ

本来、安心して過ごせるはずの「ハウス」「クレート」などの狭い空間の中にいる時に、あなたの犬が、明らかにおびえていて、落ち着かない様子を見せるのなら、それは、かつて、狭いところに閉じ込められてて、ひどい目にあった経験があったのかも知れません。
あるいは、「ハウス」の指示でキャリーに入ったら獣医さんに連れて行かれたという経験を覚えていて、それが原因で「ハウス」を嫌がる犬もいます。

「ハウス」は居心地が悪いから入りたくない!というタイプ

かつて、穴の中で暮らしていて、本能的に暗くて狭い場所が好きだと言われている犬ですが、自発的に体を休めたいとか、身を隠したいと思わなければ、自分から巣穴の中に潜り込むことはありません。
安心して眠ったり、心地よく過ごせる自分だけの空間である「ハウス」が、不潔だったり、例えば、クレートやケージの中で使っている敷き布などのさわり心地がキライだったりすると、飼い主さんが「ハウス」と言っても、その指示に従いたくない…ということも考えられます。

ハウスは、楽しいところ、安心できるところだと教えよう

ハウスがキライ、ハウスはコワイ、ハウスの居心地が悪いなど、犬側がハウスに入るのを嫌がる理由がある程度特定することが出来たら、次にハウストレーニングを進めて行きます。
まずは、犬が「ハウスの中に入ったら、楽しいことばかり!」と感じさせるように、トレーニングを進めて行きましょう。
犬が「ハウス」を覚えて、飼い主さんの指示で確実にハウスに入るようになれば、飼い主さんを「リーダー」と認識するようになっているはずです。

決して焦らず、ゆっくりじっくり教えよう

決して焦らず、ゆっくりと段階を踏んでトレーニングを進めて行きましょう。
焦らず、ゆっくりと確実にトレーニングを進めて行きましょう。
以下にご紹介する方法は、生後3カ月で我が家にやってきためいぷるに行った「ハウストレーニング」の方法です。
私は、プロの訓練士やドックトレーナーではないので、このやり方が一番正しいとは言い切れません。
その犬の年齢、性格、体格などを考慮しながら、「こんな方法もあるのか」ぐらいの感覚で参考にして頂けると幸いです。

我が家のハウストレーニング:ハウスの中は安心できるよ編

生後3カ月で我が家にやってきためいぷるは、着いた翌日からハウストレーニングを開始しました。
まず、部屋の中で自由に遊んでいる最中でも、仔犬は唐突に眠たくなります。
そのタイミングを見て、ケージの中のベッドまで優しく「ハウス、ハウス」と声をかけつつ、誘導します。
ケージに入ったら、おやつをあげて褒め、そのまま寝付くまでケージの外にいて、常にめいぷるから見える場所で見守ります。
そのほかに、ご飯はケージの中で与える、お気に入りのおもちゃで遊ぶ時は、ケージの中で…など、とにかく「ハウスの中は楽しい」と感じるように心がけました。

我が家のハウストレーニング:お留守番準備編

大人ばかりの世帯で、常に家の中に人がいるワケではない我が家。
めいぷるが我が家にやってきた当初、大学生の息子が夏休みだったので、昼間は家にいるようにスケジュールを調整しました。
そのおかげで、お留守番が出来るように時間と手間をかけてトレーニングを行うことが出来ました。
最初は、ケージに入れ、扉をしめてから部屋を出て、30秒で戻ってきて、ケージの扉を開放。
鳴かずに待てたら、ご褒美。
次に1分で戻ってきて、鳴かずに待てたらご褒美。そのトレーニングも、一日に3回程度に留めて、めいぷるが飽きたり、少しでも不快な感情を持つことのない程度に留めました。
そうして、少しづつ、めいぷるをケージの中に入れて、扉を閉めたまま、部屋を空ける時間を増やしていきました。
もともと、アメリカン・コッカースパニエルは、甘えん坊で家族で過ごすのが大好きな犬種ですが、反面、食べ物に対する執着も強いので、的確なタイミングでご褒美をあげることが出来れば、どうしたらご褒美がもらえるのかをすぐに理解する賢さも発揮します。
めいぷるに「ハウス」のトレーニングを教え込んだ息子は、待つ時間が長くなればなるほど、ご褒美のおやつのグレードも上げて行きました。
「たくさん待っても、必ずおいしいオヤツがもらえる」と理解しためいぷるは、息子の夏休みが終わるころには、家族の誰の指示でも「ハウス」と言えば、ケージやキャリーに自分から入るようになりました。

まとめ

今回ご紹介した方法は、あくまで私と、めいぷるのケースで、このやり方が最も正しく、どんな犬でもこのやり方でやれば成功する、というものではありません。また、今回ご紹介したハウスに入らない原因も、犬達と言葉を交わして分かりあうことが出来ないので、他に原因があるかもしれません。ハウスに入らない原因もさまざまなように、犬の年齢や、性格、体格、人間の家族構成によって、ぴったり合う方法はいくつもあると思います。
大切なのは、どれだけ手間と時間と愛情をかけられるかどうか、です。決して焦らず、ご自分の愛犬が、お利口にハウスに入れるよう、対処してあげましょう。