GU柚木治代表取締役社長

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 「ジーユー(GU)」が、2017年秋冬シーズンの事業戦略を発表した。
 ジーユーは7月に発表した第3四半期決算で増収減益を報告。減益の要因として、キャンペーンで打ち出したパラッツォパンツが想定したほど伸びず、それ以外のトレンド商品の数量が少なかったため機会ロスが生じたことや、円安の影響で原価率が上昇し、在庫処分のための値引率が高くなり利益率が低下したことなどが挙げられる。会見に登壇した柚木社長は今期の業績を振り返り「ガウチョ、スカンツという流れできていたが、いわば"一本足打法"のヒット商品の提案がお客様に響きにくくなっている」と分析する。 これらを踏まえ2017年秋冬の新たな取り組みとして、「GUに行けば常に欲しいものがある、という売り場づくりを目指し、ヒットを量産して結果的にホームランになれば」と野球に例えた見解のもと、トレンド商品に加えて、売り上げが伸びているというウィメンズのエレガンスラインや好調のルームウエア、メンズやキッズ、スポーツなどの全カテゴリーで標準店(売場面積約660平方メートル)が取り扱う商品数の約2倍に拡充する。そのほか、テクノロジーを駆使した大型店「ジーユー横浜港北ノースポート・モール店」の出店や店舗のスタイリング提案型のヴィジュアルマーチャダイジングの強化、単品訴求からファッションのテーマや世界観を訴求していくマーケティングへの方針転換を打ち出し、利益率の挽回を図る。そのほか、今秋の新たな施策として、累計1,000万以上ダウンロードされている「GUアプリ」に音声を認識してコーディネートを提案する新コンテンツ「GU CURATORS ROOM」の期間限定配信や、全体の5〜6%に留まっているECの販売を強化するため、コンビニなどでの後払い決済の導入や関東圏1都6県への即日配送を開始。これまで店舗との併用が少なかったというECの利便性を向上させることで、EC化率を30%まで引き上げる。 海外展開についても言及し、今年の3月に上陸した香港は「極めて好調」に推移しており、現地のデベロッパーから出店の引き合いも多いという。すでに上陸している中国(4店舗)と台湾(8店舗)は出店を加速し、将来的には東アジアをはじめ、ユニクロが出店している地域への進出と旗艦店の隣接出店を目指していく。これまでGUでは「ヒット商品を生み出す」という姿勢を貫いてきたが柚木社長は「今後もそういった商品を出し続けたいと思っている。時代や社会の流れにファッションを一致させ『需要を創造すること』をGUのお家芸としていきたい」と語った。