ワンオペ育児をイライラしたものにしないために心がけること

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ワンオペ育児とは

最近、よく耳にする「ワンオペ育児」ですが、仕事と育児が母親一人の負担となり、仕事と育児が両立できずに苦しい状態に置かれることを指すそうです。

ワンオペ育児に直面しておられる方々に少しでも楽に日々を過ごして頂ける方法、それがお子さんのこころの健康に大きく影響することをお伝えしたいと思います。


親のイライラが幼少期の子どもにマイナスの影響を与える

「三つ子の魂百まで」というように幼い頃のこころの状態が成人してからも人の基礎となることは心理や、トラウマ治療の中ではよく知られています。

トラウマ治療に来られるクライエントさんから語られることは多くが幼い頃の家庭、保育園、幼稚園という大人が関わる環境です。

子どもは親の状態を無意識に観察しています。そして親の感情を自分の中に取り込みます。親がイライラすれば子どももイライラを示すようになります。

たとえば、親が忙しさとイライラとで子どもを叱ったとします。すると子どもは「私は悪い子」「私は愛される価値が無い」等のように自己否定の考えを持つようになります。それが続くとその反応として子どもは多動、攻撃的になるかも知れません。あるいはとても静かで従順な態度を示すようになるかも知れません。幼児では爪かみ、チック等の形で表すこともありますし、長期的にはどの年齢かで不登校、ひきこもり、パニック等を始めとする症状を呈するようにもなります。


ワンオペ育児をイライラフリーで行うには?

しかし、精神病理は予防が可能です。ワンオペ育児を強いられる環境であっても、うまく他者の力を借りることで、健康で協力的な親子関係を目指すことができます。日々の生活の労働負担を軽くできれば、イライラフリーになることも可能です。

育児は公共サービスの利用やべビーシッターへの依頼、家事は民間や生協の家事代行の利用、食事作りは調理時間の短縮(「一汁一菜でよいという提案・土井善晴著」などを参考に)、スーパーや生協の惣菜の利用です。買い物もこの宅配を利用します。

このように、時間に余裕を作ることが出来ると気持ちに余裕が出きます。お子さんと一緒に遊ぶ時間を持とうというエネルギーを持てるかも知れません。

一日三十分から一時間、本を読む、歌を歌う、絵を描く、粘土で遊ぶ、料理を作る、どのような事でも良いのです。お互いに笑顔を共有できる時間を持って頂きたいと思います。

これはお子さんとコミュニケーションを持つことにもなり、同時にお子さんの心の健康に不可欠な「安全感、安心感」を育むことにもつながります。


ワンオペ育児でも健康で協力的な親子関係を保てる

今から四十年ほど前、三人の子どもを持つワンオペ育児の友人が育児休業から職場に復帰する時、私は彼女に「食事作り、掃除、洗濯を人に頼むこと」を提案、彼女は近所の方にお願いしました。

その方のご主人の転勤まで六年間続き、その間、帰宅後毎日一時間子ども達と遊んだそうです。「専業主婦の人でも一時間みっちり遊んでいないのでは?一時間遊べば母親との関わりは十分なのではないか?」という思いからだったとのこと。

ご主人の転勤後、近所の方にお願いできなくなってからは、友人は夕食作りは小学生、中学生になっていた三人の子どもとで分担制にし、彼女だけの負担では無くなりました。

それが可能になったのも彼女が一緒に遊んでいた為に子ども達との信頼関係が出来ていたからだと思います。高校受験、大学受験の時も当番制は続けたそうです。

忙しかった為に「宿題をやった」という子どもの言葉を信じて確かめることはしなかった、そのため、叱ったこともなかったそうです。結果として「信じて、任せる」ことになったそう。今、友人はおじさん、おばさんになった子ども達とイベントを楽しんだり、旅行に行ったりしています。

ワンオペ育児、大変な日々です。労力の軽減化で乗り切って頂きたいとエールを送ります。


【福田 育子:心理カウンセラー】


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