玉川大学出版部は、「くまの子ウーフ」の挿絵などで知られる挿絵画家・井上洋介氏(2016年没)の原画や絵本を集めた「井上洋介絵本画集 1931-2016」を8月20日に発売した。A4判/80P/2,000円(税抜)。

「くまの子ウーフ」「ながぐつをはいたねこ」など、子供向け絵本の挿絵画家として広く知られる井上洋介氏の画集が発売となった。同氏は漫画家としてデビューしたのち、ファインアートの作家として広く活躍。人気絵本シリーズの挿絵を担当するかたわら、オリジナル絵本も多く手掛けており、大胆で暖かく、ちょっとシュールなその画風は大人から子供まで多くのファンを魅了してきた。

大ベストセラーとなり、小学校の教科書にも採用された「くまの子ウーフ」だが、大人になって読み返してみると、その意外な哲学性に驚く。絵本作家によるストーリーの素晴らしさはもちろんだが、井上氏の「可愛らしい」だけではない含蓄深い絵が作品世界に厚みを与え、いっそう印象的なものにしているのは間違いないだろう。

本書では、そんな井上氏が生涯を通して取り組んだ絵本作品から34作品を選び、年代順に掲載。「絵本」に込められた、様々な工夫やアイデア、感性を凝縮した一冊となっている。


井上洋介絵本画集 1931-2016

絵本のイメージが強い井上氏だが、1950年代から亡くなる2016年まで、油絵、版画、水墨画などにも取り組み、多くの秀作を生み出している。大きな発表の場もないまま描き続けてきた、これらのタブロー画260作を公開した「井上洋介獨画集 1931-2016」も同時発売。絵本からイメージする井上作品とは大きく異なった作風だが、画家としての核となる表現に光をあてた重厚な内容は必見である。


井上洋介獨画集 1931-2016



「井上洋介絵本画集 1931-2016」「井上洋介獨画集 1931-2016」ともに、作品データには日英2カ国語表記のキャプション付き。氏とともに作品を作り上げた作家・編集者からの寄稿も掲載し、画家の人生が垣間見える内容となっている。

玉川大学出版部
価格:2,000円(税抜)
井上 洋介 絵,土井 章史 編
URL:http://www.tamagawa-up.jp/
Amazon:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4472120127/
2017/08/25