マイクロチップとは

個体識別のための電子標識器具です。各チップには番号が割り当てられ、住所や飼い主の名前などが登録されます。専用のリーダーで読み込むことで番号を認識し、予め登録されていたデータから飼い主を特定することができます。
生体適合ガラスのカプセルを犬の背中(肩甲骨の辺)皮下部分に注射しますが、副作用や体に悪い影響を与えることはありません。

マイクロチップの法律

イギリスでは2016年4月から、生後8週間経ったすべての犬にマイクロチップの装着が義務付けられています。子犬を迎える時には、すでにマイクロチップを装着されていけなければなりません。 ブリーダーが登録をしてから新しい飼い主に書類を渡します。

チワワ等の小さな犬種で獣医師が犬の成長を待ってから装着の指示をする場合には、マイクロチップ登録書の代わりに”獣医師により延長期間が認められた”という書類を新しい飼い主に渡せば免除されます。しかしながら、小さい犬種だからと言ってマイクロチップをしなくて良いという理由にはなりません。
また万が一健康の理由によりマイクロチップを付けない方がよいと獣医師に判断された場合は、法律であっても装着は除外されます。

迷子犬の現状と装てん率

残念ながら毎年多くの迷い犬が保護されてます。
イギリスでは10人に1人の飼い主さんが、盗みや逃亡、迷子などの理由で飼い犬の行方不明を経験しており、警察のデータによると1日に5匹の犬が行方不明になっているといいます。

このような中、昨年の法律決定前の時点で86%の犬にマイクロチップがされており、その後も装てん率が増えていることが予想されます。

マイクロチップ装着の目的

動物福祉大臣は、「マイクロチップは犬の逃亡や盗難のためだけでなく、道ばたではぐれてさまよっている犬がいるという問題の解決に繋がり、さらにチャリティー団体や地方自治体への負担を少なくすることにもなる。犬愛護国としてマイクロチップは、犬の福祉と飼い主へ安心を与えるという両方の役割を果たすだろう」といいます。

また、ペット保険会社は多くの経験から「犬の飼い主はペットの一生に10,000ポンド(約1,459,000円)の大金を使っているにも関わらず、安価で簡単な手続きであるマイクロチップをしないなんて」「マイクロチップの装着は警察の捜査にもっとも役立ち、獣医やシェルターではマイクロチップから迷い犬を確認することができる」といいます。

マイクロチップの装着はとても重要な役割を果たしているようです。

マイクロチップを付けてない場合

読み取りをしてマイクロチップを付けてないことが判明した場合、21日内にマイクロチップの装着が求められます。その後装着しなかったり、もしくはマイクロチップの詳細を新しく更新しなかった場合には500ポンド(約72,900円)罰金です。

装着に抵抗はないの?痛くないの?

イギリスでも愛犬は家族の一員、欠かせない存在という思いは日本の飼い主さんと同じです。
そして『犬を飼う=犬の行動は飼い主の責任』と考えています。そのため、マイクロチップを大切な飼い犬に装着することに抵抗はありません。

装着はとても簡単で短時間の手続きです。しかし針を使用するのですから、犬は心地悪さを感じるかもしれませんが、ほとんどの犬が気付くこともなく装着が終了しています。

装着にあたって掛かる費用

イギリスの動物病院では10〜15ポンド(約1,500〜2,200円)で装着できます。
資格があるドッグウォーカーやペットシッターによる装着サービスも提供しています。

装着後に何かする必要は?

マイクロチップ装着後は一生使用できますが、犬を誰かから譲り受けたなど登録内容に変更のある場合は、早急にデータを更新する必要があります。
またマイクロチップを入れていても、公共の場所では犬は首輪と飼い主の名前と連絡先が記入された鑑札を付けることは法律です。

手間がなく簡単

イギリスのペットログ(英国政府認証の国内最大のマイクロチップデータベース)では、ウェブサイトから愛犬のマイクロチップナンバーを確認したり、新しい住所や長期滞在するための住所変更の更新が可能です。また、同サイトで迷い犬の24時間サポートサービス等も行っています。飼い主自身で行えるサービスは、億劫になることもなく簡単で便利ですね。

さいごに

イギリスでのマイクロチップの役割と必要性はどうでしたか。すでに犬を飼われている飼い主さんにとって、今さらマイクロチップとなんて...と思われるかもしれません。しかし外れてしまうことのある首輪や鑑札だけではなく、「もしも」のときの対策のひとつではないでしょうか。大切な愛犬とずっとつながっていられる環境づくりを心掛けたいものですね。