渋谷でデートといっても、ハチ公口側のセンター街エリアはやっぱりちょっと子供すぎる。

しかし駅周辺を越えて東急本店、松濤方面に向かえば、ムードたっぷり大人な雰囲気の店が揃う“円山町”へたどり着くのだ。

「渋谷=若者」の街というイメージを変えてくれる、しっとりデートに使える名店をご紹介しよう。



シンプルに塩とすだちで頂く「北海道産 白子焼き」。
カウンターでしっぽり和食と日本酒を堪能『うみとはたけ ぽつらぽつら』

『ぽつらぽつら』。その可愛らしい言葉の響きが印象的な和食店。渋谷駅から徒歩7分、名店が集まるこのエリアの中でも予約が取れない人気店だ。

スタイリッシュなガラス張りの外観で20席程の小さな店は、オープンキッチンから料理人の手元を眺めながら臨場感とライブ感が感じられるカウンターがメイン。



和牛を葱で覆った豪快な料理「黒毛和牛たたき たっぷり葱のせ 塩わさびと」。

信州・鉢伏窯で焼き上げた器で楽しむ料理は、全国各地の漁港で水揚げされた新鮮な魚介や、契約農家から仕入れる朝獲れ野菜で作られる色鮮やかな和食の数々。



お通しに登場する8種類ものおばんざい。思わず彼女も笑顔になる!

中でもこの店の名物と言っても過言ではないのが、最初に出てくる「お通し」だ。8種類ものおばんざいが美しく盛り付けられ、まるでアートのよう。

ちょっとずつたくさん楽しめる一皿に、彼女も思わず笑顔になる。



小さな蔵元から旨い日本酒を厳選。その他、国産に拘ったワインも豊富に揃う。

酒番が拘り抜いたという酒は、国産のワインや小さな蔵元の希少な日本酒を取りそろえる。他ではなかなか味わえない銘酒も要チェック。

渋谷の喧騒を離れた奥渋谷で過ごす、ゆっくりとした時間。それをさらに盛り上げてくれる和食の枠に捕われない料理や銘酒たち。渋谷の大人デートにピッタリの名店だ。


こんな素敵な店で美味しく飲んでいたら、終電で帰りたくなくなるかも



しっぽりと寛げる個室は、和モダンなテイスト
プライベート感抜群の優美な格子扉の個室『熊本串焼 ノ木口』

立派な杉玉を目印に扉を開けると、落ち着いた大人の空間が広がる。

香りや音などを五感で感じることができるカウンター席も捨てがたいが、ふたりの時間を楽しみたければぜひ個室を。格子扉なので、程良いプライベート感が演出できる。



チーズを思わせる風味は、洋酒とも和酒とも相性が◎。「天草大王白レバーの味噌漬け」¥810

熊本産のブランド鶏「天草大王」を使った胸肉の昆布〆や、白レバーの瞬間燻製などの盛り合わせ「江戸前シャルキュトリー」は必食。

カウンター内にある焼き場でじっくりと仕上げる串も名物だ。お酒は日本ワイン、ビオワイン、日本酒を主軸にそろえるこだわりよう。



「江戸前シャルキュトリー盛り合わせ」。「ナチュラルポップライフ」メニューは一例

まさに、大人のための焼鳥と言っても過言ではない和モダン空間。

落ち着いた大人の雰囲気と渋谷というイメージとのギャップは、いつものデートにアクセントを加えてくれるに違いない。


気軽でもきちんと美味しい、ちょうどいい渋谷の寿司店はここ!



「前菜と鮨コース」(1人前6,500円+税)
カウンターデビューはコスパ最強の鮨を『鮨まるばつ(鮨〇×)』

カウンター鮨デビューとなる人でも気軽に利用できる『鮨まるばつ』。そうは言っても提供される鮨、料理は全て本格派の逸品ばかり。

鮨のみであれば4,500円で味わうことができるが、ぜひ注文したいのが前菜と鮨のコースだ。

「利益は余り出ていないので、NPO(非営利団体)のようなものですね」と店主・杉浦秀樹氏は笑うが、食べ進めていくとこの言葉の真意に気がつき、頭があがらなくなってくるほど、全てが旨い。杯がどんどん進み、彼女との会話も弾んでしまう。



靴を脱いで寛げる座敷スタイルのカウンター。

1貫ずつ握りたての鮨がポンと目の前に置かれていく様子は「これぞカウンター寿司!」と思わせてくれるだろう。

大トロやバフンウニ、天然ぶりなどの高級食材はもちろん、コハダや赤貝、蒸し車エビ、アナゴなど、産地にこだわった食材で店主・杉浦氏がタイミングを見計らいながら絶妙なタイミングで握ってくれる。合間には、「べったら漬け」など箸休めが出てくることも。

靴を脱いで寛げるお座敷スタイルのカウンターは、物理的にも2人の距離を近づけてくれる。

2人並んでしっぽり鮨をつまめて、しかもこんなにお得に楽しめる『鮨まるばつ』は、知っておいて損なし。


秋の気配が近づいてきたら足を運びたい名店!



鍋の前に立ち、おでんの世話をするご主人。手入れの行き届いた白木のカウンターは好きなおでんを見ながらあれこれ頼める特等席
上品な出し汁が染み込む『おでん割烹 ひで』

昭和51年にオープンしてから30年以上、花街として栄えた渋谷円山町で愛されて続けている『ひで』。

創業者で先代の女将の下へ、今のご主人が来て20年以上。鍋の中で区画ごとに美しく整理された、ひとつひとつを慈しむようにお玉で出汁を回しかけ、各々に味がよく行き渡るよう、時折、菜箸で上下を返す。この光景も受け継いだ。



野菜なら、蕗や蕪、大根といった、旬の滋味溢れる各種があり、ロールキャベツやがんもどき、つみれなど、個性的で手の込んだ自家製も少なからず。およそ60種のおでんがそろう。

“何を食べようか”その会話が弾むだけでも、この店を選んで良かった…!と思わせてくれる。

味付けには酒とみりんのほか、ほんの少し薄口も使うが、味つけは塩がメインの鰹が香る上品な味だ。



予約は基本的に座敷のみ受付。5室あり、刺身や焼物なども供されるコースが主体。この場合のおでんは鉄鍋に各種を盛り込んだスタイルで提供

日々の塩梅を利き分けながら、毎週出汁を入れ替える丁寧な作業。練物は味を出し、大根などは味を吸う。

熱々のおでんが旨いのはいつの世も同じ。これからの季節、2人でおでんを食べながらその幸せを実感するには最高の店だろう。