島全体がほぼ廃墟? 九州最後の炭鉱島「池島」へ

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夏にはやっぱり海に行きたい! でもちょっと冒険もしたい! という方におすすめの島があります。それが島全体がほぼ廃墟なのに、船で渡ることができる『池島』です。

「島全体がほぼ廃墟」ってどういうこと!? と興味を持ち、真相を確かめに飛行機で池島のある長崎まで飛びました。

池島行きのフェリーは神浦港、瀬戸港、佐世保港の3箇所から出ています。思ったよりも便が多く、アクセスは悪くないようです。

島に着くと地図がお出迎え。どうやら半分以上が立ち入り禁止地区の様子。

その島は全盛期の頃、池島炭鉱として栄えた時代の最先端の島でした。海面下400から650メートルを掘っていた池島炭鉱は実はまだ閉鎖して16年。九州最後の炭鉱の島なのです。世界文化遺産でもある軍艦島の名で有名な端島よりも大きな島で、島全体がほぼ廃墟となっています。
残っているのは炭鉱の大きな工場跡と一時は8000人以上が住んでいたたくさんの団地跡。島を歩くと自分だけポツンと映画の世界に入り込んだかのような感覚に。廃墟と言っても閉鎖された今もなんと約150人の島民と、数えきれない猫がこの島には住んでいるのだそう。

陽気な音楽とともに週に3回、移動スーパーの販売車がやってきます。

港ショッピングセンターの中も今はスーパーの1店舗のみの運営。ひっそりと明かりが灯っていました。

港から少し歩くとすぐにどこまでも続く工場跡群が見えてきます! ものすごい規模の大きさ!
ここ一帯は立ち入り禁止区域です。

ゾウのような謎の巨大な建物は旧発電所と海水淡水化施設だそう。こんな建物がたくさん放置されています。

島内には、とにかく猫が多い! 猫好きにはたまらない。

「毎日エサをあげないとねぇ」と、猫たちへのご飯の用意は島に住むお母さんの日課のよう。

小中学校も全盛期の頃は生徒が1800人いたそうですが、今はたった2人。とても大きな学校を贅沢に使えているのかな?
炭鉱を閉鎖したあと、そこで働いていた人たちは、炭鉱に使う重機などの資格は他には使えず、みな再就職に苦労したとのこと。当時の作業の様子がそのまま残っている炭鉱跡は、事前に予約をすれば見学可能です。

圧倒的な存在感。まるで要塞のよう。窓ガラスはほぼ全て割れています。8階建てですがなんとエレベーターはありません。

団地跡がそのままの状態で放置されています。中には入れませんが、近くまで見学ができます。

たくさんの人が住んでいたであろう団地に人の気配はもうありません。
一人で歩いていると、自分が今どこにいるのかわからなくなるような不思議な錯覚に陥ります。

長い年月をかけて飲み込まれてしまった建物もあります。

映画の世界に入り込んだかのよう。どこもかしこも時が止まっています。

炭鉱跡の中に入ると、実際に働いていた方達が当時の様子を詳しく教えてくれます。

小さな島にも日本の時代の流れを感じます。この先この島は第2の軍艦島となるのか、第2の猫島となるのか。時間をかけて新たな産業を仕掛けるのか......。これからの池島の未来を想像し、私は島全体の廃墟を活かして巨大公園を作る! に、一票入れたいと思いました。また改めてゆっくり訪れたい冒険島です。
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