質のよい暮らしを楽しむためのヒントを、著作や雑誌で発信している、編集者兼ライターの一田憲子さん。東京の築50年の平屋で暮らしています。なんとも懐かしいたたずまいのお宅には、友人知人、仕事関係の方も含め来客が多く、夏は、いかに涼しく快適に過ごしてもらうかに心を配るそう。


おもてなしの準備をする一田憲子さん「年月を重ねてきた家のもつ力が強いので、しつらいもそれに合わせつつ、お客さまから見てすがすがしく感じられるようにしています。庭に水をまいて縁側をぞうきんがけする、蚊取り線香をたいておく、なんてことでも、『夏休みに行ったおばあちゃんち』って感じで、来た人はリラックスできるみたい。涼しく過ごしてもらうためにも、お客さまが来る前の準備は丁寧に。手元にあるものを使って気ばらず、がコツ。わが家では、季節感や涼しさを演出するのに、好きで集めたガラスの食器や小物もフル活用していますよ」

無理なくできることだけを。そんな肩の力の抜けた一田さん流夏のおもてなし、教えてもらいました。お客さま目線で考えた、夏の涼しいおもてなし

●ユーカリ油をたらした水でぞうきんがけ


玄関から居間へ向かうのに通る縁側は、お客さまが来る前にぞうきんがけを。ぞうきんを絞る水には、ユーカリ油を1、2滴たらします。「スッとする香りでさっぱりするし、除菌効果もあるそうです」。●庭に水まきをして温度を下げる


日当たりのよい庭はどんどん温度が上がるので、水まきをしてクールダウン。「これで熱気が少し収まります」。玄関も掃き掃除をしたら打ち水をして、目にも涼やかに映るよう整えます。●透きとおった窓で清涼感アップ


居間から庭を眺めたとき、窓ガラスがくもっていると暑苦しいので、ここはきれいにしておきたいところ。「水をシュシュッとスプレーしてスクイージーで水滴を払うだけなら簡単。透きとおった窓は清涼感があります」。お客さまが来る前に“涼しい”を仕込む

●玄関先に蚊取り線香をたく


玄関の戸の開閉時に蚊が入り込まないよう、軒下に蚊取り線香をたいておきます。「うちは庭から蚊がたくさんやってくるので欠かせません。蚊取り線香の香りを『懐かしい』って喜んでくれる人も多いんですよ」。●洗面所にはお手ふきをセット


「ほかがきれいでも、水回りが清潔でなければおもてなしが台無し」と一田さん。来客前に、洗面ボウルをさっと洗い、人数分の手ふき用クロスをカゴにセットしておきます。「夏でもじめっとしないので、おすすめです」。●麻の布をテーブルセンターに


気に入った布をテーブルクロス代わりに使うのが好きで、手織りやヴィンテージ、デザイナーものなど、たくさん持っているそう。「今なら、麻の反物を切ったものをテーブルセンターにすると夏らしく涼しげですね」。●ドライセージを燃やして生活臭を一掃


においがこもりやすい夏。リビングでは、前もってドライセージに火をつけ、生活のにおいを消しておきます。


「これはホワイトセージ。袋で買って木箱に保存しています。お香のような落ち着いた香りがしますよ」。●ハーブを飾れば見た目も香りも涼やか


家に飾る花はさりげないのが好みだそう。オーガニックハーブのブーケがお気に入り。


「花ビンに挿すと、さわやかな香りがふわっと広がります」。庭のミントもミックスして生けているそう。●教えてくれた人
【一田憲子さん】
編集者、ライター。夫と2人暮らし。女性誌で暮らし回りの取材やインタビューを手がけ、『暮らしのおへそ(私のカントリー別冊)』(主婦と生活社刊)の編集ディレクターも務める。著書に『ラクする台所 -毎日毎日ご飯を作る、8人の台所にまつわる物語』(マイナビ刊)など。「外の音、内の香」を更新中。